2015年1月26日月曜日

井戸謙一弁護士が講演 「原発再稼動 市民の力で阻止」と

 かつて北陸電力志賀原発の運転停止判決を下した元裁判官の井戸謙一弁護士は、現在福井県若狭湾周辺の原発再稼働差し止め訴訟の滋賀県住民弁護団長をしています。
 井戸氏は24日大津市で講演し、脱原発の世論の高まりの中で裁判官が運転差し止めを出しやすくなっているという背景を説明したうえで、「国民の意思が政治に反映しない今の日本では司法で再稼働を止める必要がある」と述べまし
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原発「再稼働市民で阻止」滋賀県住民弁護団長が講演
京都新聞 2015年01月25日
 福井県若狭湾周辺の原発再稼働差し止め訴訟の滋賀県住民弁護団長を務める井戸謙一弁護士が24日、大津市内で講演した。関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止めを命じた昨年5月の福井地裁判決などを解説し「命や健康、環境をリスクにさらしてはいけない。市民の力で再稼働を止めよう」と訴えた。
 
 元裁判官の井戸弁護士は2006年3月に金沢地裁で、裁判長として北陸電力志賀原発2号機の運転停止を命じる判決を言い渡している。講演では原発の新規制基準について「住民の避難計画を審査しないばかりか、耐震基準も従来通りだ。誰も責任をとることなく再稼働に突き進んでいる」と批判した。
 
 福井地裁判決は「人格権の価値を高らかに宣言し、福島第1原発事故の経験を踏まえて独自の判断をした」と評価した。福島事故で原発災害の被害の深刻さが明らかになったことや、原発がなくても電力供給に支障がなかったことを挙げながら、「脱原発には国民の圧倒的支持があり、裁判官は差し止めを命じやすくなっている。国民の意思が政治に反映しない今の日本では司法で再稼働を止める必要がある」と述べた。
 
 講演は脱原発を目指す県内の市民団体や個人が参加する「原発を考えるびわ湖の会」が主催し、約140人が参加した。