2015年1月11日日曜日

東電社員ら5人を告発へ|再生エネ避難区域全量買い取り

 「福島原発告訴団」が13日に新たに東電社員や当時の原子力安全・保安院の関係者ら5人を業務上過失致死傷容疑で東京地検に告訴・告発します。告訴団は2012(平成24)年6月、東電の勝俣恒久元会長ら33人を告訴・告発しましたが、その後に公開された政府の事故調査・検証委員会の「聴取結果書(調書)」や元国会事故調査委員会協力調査員の著作などから、事故の責任がある人を追加で特定したということです。
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 電力会社による再生可能エネルギー買い取り中断問題で、東京電力は福島第一原発事故の避難区域で発電される全量を受け入れることにしました。一方、東北電力大規模蓄電池を導入するなどして、避難区域の事業者優先的に受け入れるということです。両社社長が9日、宮沢洋一経済産業相と会談し方針を伝えました
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東電社員ら5人を告発へ 告訴団、新たに原発事故の責任
福島民友ニュース 2015年1月10日
 東京電力福島第1原発事故を招いたとして業務上過失致死傷容疑などで元東電幹部らを告訴・告発した「福島原発告訴団」が13日に新たに同容疑で東電社員や当時の原子力安全・保安院の関係者ら5人を東京地検に告訴・告発することが9日、告訴団への取材で分かった。
 告訴団は2012(平成24)年6月、東電の勝俣恒久元会長ら33人を告訴・告発した。告訴団によると、その後に公開された政府の事故調査・検証委員会の「聴取結果書(調書)」や元国会事故調査委員会協力調査員の著作などから、事故の責任がある人を追加で特定したとしている。
 告訴・告発をめぐっては、同地検が13年9月、他の原発関連の告発とともに勝俣元会長ら計42人全員を不起訴処分とし、告訴団が勝俣元会長ら6人に絞り検察審査会に審査を申し立てた。東京第5検察審査会は昨年7月、勝俣元会長ら元経営幹部3人を「起訴相当」と議決し、同地検が再捜査をしているが、再び不起訴(嫌疑不十分)とする見通しになっている。
 
 
避難区域全量買い取り 再生エネ中断問題 東電
福島民報 2015年1月10日
 電力会社による再生可能エネルギー買い取り中断問題で、東京電力は富岡町の新福島変電所を改修し、福島第一原発事故の避難区域で発電される全量を受け入れる。約1年半後から段階的に開始する見通し。一方、東北電力は大規模蓄電池を導入するなどして、避難区域の事業者と優先して接続する。被災地への再生エネ発電事業の集積を加速させ、復興につなげる。両社社長が9日、宮沢洋一経済産業相と会談し方針を伝えた。
 経産省によると、避難区域が設定された12市町村で計画されている太陽光などの発電量は現時点で20万キロワット規模とみられる。これに対し、東電は最大で60万キロワットを受け入れられるよう新福島変電所を改修・増築する。事業費として30億~40億円を想定し、自己資金を充てる。
 10万キロワットの新たな受け入れには変電所の改修・増築期間として約1年半、最大60万キロワットで約4年以上が必要となる。具体的な工事スケジュールは、再生エネ事業者の動向を見ながら検討するもようだ。
 東北電は、一度同社と契約を結びながら発電を始めていない再生エネ事業者との接続枠を解除する。さらに、国の支援を受けて5万キロワット規模の大規模蓄電池を導入する。再生エネの発電量が電力需要を大きく上回った際、余った電力を蓄えられるようにして受け入れ能力を伸ばす。避難区域のうち、東電の富岡町にある新福島変電所に電気を送った場合、送電線整備のコストがかさむとみられる南相馬市などの再生エネ事業者と優先的に契約する。
 東北電は昨年、送電設備の能力不足を理由に、再生エネの受け入れを中断した。経産省は福島の復興に遅れが生じるとして、東電と東北電に対策を要請していた。
 経産省で行われた会談で東電の広瀬直己社長は「東電には福島で事故を起こした責任がある。福島の復興に向け積極的に責任を果たす」と強調。東北電の海輪誠社長は「震災以来、福島の復興に寄与してきた。再生エネルギーの推進にもできる限り協力する」と語った。
 政府は昨年末、再生エネの固定買い取り制度を抜本的に見直し、電力会社は再生エネ事業者などに発電の抑制を求めやすくなった。避難区域については東電が最大60万キロワットまでの受け入れを決めたため、事業者が発電抑制を求められる可能性は当面低くなり、事業者の新規参入が活発になるとみられる。
中 略
■中通り、会津発電抑制も
 東電、東北電が避難区域で発電した再生エネルギーの全量を受け入れる見通しとなったが、中通りや会津地方の太陽光発電事業者は、電力需給に応じて電力会社から発電量の抑制を求められる。
 電力会社が太陽光発電事業者などに発電の抑制を求めやすくする「新ルール」が今月中にも導入される。抑制量は電力需給に左右されるため、事業者にとっては収益計画が立てにくくなる。
 経済産業省資源エネルギー庁の担当者は「避難区域以外の太陽光発電事業者にとって収益計画を立てることが難しくなるのは確かだが、政府は再生エネルギーを推進したいと考えている。各種補助制度を活用してほしい」としている。