2015年1月21日水曜日

大間原発 初の審査会合

 20日、青森県に建設中の大間原発について第1回目の原子力規制委の審査会合が開かれました。
 
 大間原発は再稼動ではなく「新規」稼動となるもので、まだ福島原発事故の傷も癒えないのに、もう「動かせるものは何でも動かす」という日本の驚くべき姿勢を象徴するものと言えます。
 しかも大間原発は「フルMOX」(「MOX燃料」にはプルトニウムが高率で含まれている)と呼ばれ、いわゆる「MOX燃料」混焼の場合は1割程度に過ぎないのに対して、いきなり「MOX燃料」100%で運転するという世界で初めての原発です。
 
 これまでも、「MOX燃料」混焼は灯油にガソリンを混ぜるようなものと危険視されて来ましたが、今度は100%ガソリンのストーブを炊くということになるわけです。
 
 「MOX燃料は、通常の燃料よりも発熱量が大きいうえに低い温度で溶け始めるなどの特徴があります。また核分裂反応を止める制御棒の効きが通常の燃料より悪いということで、これは地震などで緊急停止を掛けるときに問題となります。
 これらは全て「MOX燃料」の危険性を示すものですが、大間原発ではキチンとした対策が取られているのでしょうか。
 
 また、基準地震動を当初よりもアップさせたといいますが、それはわずかに650ガル止まりであり、現在建設中の装置の強度に合わせた数字を持ってきたとしか思えません。
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建設中の大間原発 初の審査会合
NHK NEWS WEB 2015年1月20日
青森県に建設中の大間原子力発電所の安全対策を審査する原子力規制委員会の審査会合が初めて開かれました。大間原発は、プルトニウムを混ぜた「MOX燃料」を原子炉のすべてに使う世界で初めての商業用原発で、今後の審査が注目されます。
 
青森県で建設が進められている大間原発は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを混ぜた「MOX燃料」を原子炉のすべてに使う世界で初めての商業用原発です。
事業者の電源開発は、新しい規制基準に基づく審査を去年原子力規制委員会に申請し、20日、1回目の審査会合が開かれました。
電源開発は、最大規模の地震による揺れの想定を建設許可が出された当時の450ガルから650ガルに引き上げ必要な補強工事を行うほか、重大事故に備えて大容量のポンプ車や電源車を用意することなどを説明しました。また、MOX燃料は核分裂反応を止める制御棒の効きが通常の燃料より悪いため、核分裂反応を起こす中性子を吸収しやすい材質の制御棒を使うとしています。
これに対し、更田委員は「電源開発にとって初めての原発なので、規制要求をクリアするにとどまらず、より高い安全のレベルを実現する姿勢を見せてほしい」と求めました。
大間原発で使われるとされるMOX燃料は、通常の燃料よりも発熱量が大きいうえに低い温度で溶け始めるなどの特徴があるため、規制委員会はより慎重に審査を進める考えを示していて、今後の審査が注目されます。