福島県浪江町の住民約1万5000人が慰謝料の増額を求めた和解仲介手続き(ADR)で、馬場有町長や避難生活を送る町民ら約100人が2日、東電本店を訪れ、ADRの和解案の受け入れるように要請しました。
以前(2014年7月~)毎日新聞が調査したところによると、ADRの裁定・仲介額はかなり東電に有利に決められているということでした。それでもなお東電がADRの和解案を受け入れないのは大変に問題です。
(毎日新聞記事 例)
和解案 提示額の50%が約半数、額面半額以下40% 誰のためのADRか疑問の声
毎日新聞 2014.9.2
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<原発ADR> 東電に和解案受け入れ要請
河北新報 2016年2月3日
東京電力福島第1原発事故に伴い福島県浪江町の住民約1万5000人が慰謝料の増額を求めた和解仲介手続き(ADR)で、馬場有町長や避難生活を送る町民ら約100人が2日、東京の東電本店を訪れ、原子力損害賠償紛争解決センターが示した和解案の受け入れを東電側に要請した。
馬場町長が東電の石崎芳行副社長に要望書を手渡し、「町民は原発事故で苦悩している。和解を受諾しないのは不合理だ」などと迫った。
石崎氏は5日に正式回答する方針を伝えた上で「他の(被災自治体の)皆さんとの公平性も守らなくてはならない。一律の対応でなく、個別事情を考慮させてほしい」と述べ、和解案受け入れに否定的な姿勢を示した。
町は2013年5月、住民の代理人となり、東電に1人月額10万円の慰謝料を35万円に増額するようセンターに申し立てた。センターは14年3月、月5万円を上乗せする和解案を提示したが、東電側が応じない状況が続いていた。