NHKが行った世論調査で、 「今後、原発をどうすべきか」については、「増やすべきだ」が3%、「現状を維持すべきだ」が26%、「減らすべきだ」が49%、「すべて廃止すべきだ」が22%でした。
過去の調査との比較では、「増やすべきだ」と「現状を維持すべきだ」と答えた人は、前回2013年より6ポイント増え、2011年と同じ水準でした。
「減らすべきだ」は、前回より3ポイント増え、2011年より2ポイント減りました。
「すべて廃止すべきだ」は、前回より8ポイント減りましたが、2011年より2ポイント増えました。
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原発「現状維持」26% 「減らすべき」49% NHK調査
NHK NEWS WEB 2016年2月11日
東日本大震災の発生から5年になるのを前にNHKが行った調査で、今後、原子力発電所をどうすべきだと思うか尋ねたところ、「増やすべきだ」と「現状を維持すべきだ」が合わせて29%だった一方、「減らすべきだ」が49%、「すべて廃止すべきだ」が22%でした。
NHKは、去年12月、全国の16歳以上の男女3600人を対象に、調査員が訪問して調査用紙を配る「配付回収法」による世論調査を行い、調査の対象になった人の71%に当たる2549人から回答を得ました。
この中で発電について最も重要だと思うことを尋ねたところ、「電気料金が安いこと」が13%、「地球温暖化など環境への影響が少ないこと」が30%、「安定して十分供給できること」が28%、「安全に発電できること」が29%でした。
原発事故が起きた2011年の12月に行われた調査と比べると、「安全に発電できること」が13ポイント減った一方、「地球温暖化など環境への影響が少ないこと」が11ポイント増えました。
「今後、原発をどうすべきだと思うか」という質問に対しては、「増やすべきだ」が3%、「現状を維持すべきだ」が26%、「減らすべきだ」が49%、「すべて廃止すべきだ」が22%でした。
過去の調査との比較では、「増やすべきだ」と「現状を維持すべきだ」と答えた人は、前回2013年より6ポイント増え、2011年と同じ水準でした。「減らすべきだ」は、前回より3ポイント増え、2011年より2ポイント減りました。「すべて廃止すべきだ」は、前回より8ポイント減りましたが、2011年より2ポイント増えました。
原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のゴミ」の最終処分場の問題について、今後原発をどうすべきかを考えるにあたって、どの程度考慮するかという質問に対しては、「大いに考慮する」が52%、「ある程度考慮する」が35%と考慮するという答えが87%を占め、「あまり考慮しない」が10%、「全く考慮しない」が2%でした。
今回の調査では、福島県と宮城県それに岩手県の3県でも同時に16歳以上の1368人を対象に同様の方法で調査を行い、72%に当たる987人から回答を得ました。この中で、廃炉作業が進められている福島第一原発の現状について尋ねたところ、「不安だ」が50%、「どちらかといえば、不安だ」が42%で、合わせて92%の人が不安に感じていると答え、「どちらかといえば、不安ではない」が6%、「不安ではない」が1%でした。2013年の調査と比べると、「不安だ」が12ポイント減って「どちらかといえば、不安だ」が10ポイント増え、不安の程度はやや和らいでいるものの、まだほとんどの人が不安を感じていることがうかがえます。