2016年2月6日土曜日

米原子力艦船の事故時の避難範囲を試算

 アメリカ軍の原子力空母などで事故が起きた際に避難すべき範囲を検討する国の有識者会議は、空母が平均的な出力=フルに対して15%=で運転していた場合、直ちに避難する範囲を半径500メートル程度、屋内退避する範囲を半径2・1キロ程度とする試算しました。今後様々な条件で試算し検討を進めるということです。
 
 小出裕章ジャーナルによれば原子力空母等には60万キロワットの原子炉が2基搭載されているので、大型原発1基に相当するということです。その考え方からすると避難すべき範囲は思ったよりもかなり小さめですが、15%運転なら事故時の放射能放出量もそれに比例するというのでしょうか。だとすれば原発事故とは基本的に形態が違うということのようです。なぜそうなのか、分かりにくい話です。
 
       (関係記事)
1月30日 米国原子力艦について(小出裕章ジャーナル)
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米原子力艦船の事故時の避難範囲を試算 
NHK NEWS WEB 2016年2月4日
アメリカ軍の原子力空母などで事故が起きた際に、避難の対象となる範囲を検討する国の有識者会議が開かれ、空母が平均的な出力で運転していた場合、直ちに避難する範囲を半径500メートル程度、屋内退避する範囲を半径21キロ程度とする試算が示されました。有識者会議は今後、さまざまな条件で試算して対象範囲の検討を進めるとしています。
 
福島第一原発の事故のあと、国の原子力防災の指針が見直されたことを受けて、有識者会議は、アメリカ軍の国内の基地に入る原子力空母や原子力潜水艦で事故が起きた場合の避難の基準作りを進めています。
4日の会合では、避難などの対象となる範囲を検討するため、空母で事故があった場合、周辺に放射性物質がどのように広がるか試算した結果が示されました。
それによりますと、空母の原子炉の平均の出力を15%と仮定して計算すると、直ちに避難する範囲は半径およそ500メートル、屋内退避する範囲は半径21キロ余りになりました。これは一般の原発で事故があった場合の放射性物質の広がりを計算する方法を使い、空母の出力や運転期間を当てはめるなどして試算したということです。
現在、原子力空母で事故が起きた場合の対象範囲は、直ちに避難が半径1キロ、屋内退避が半径3キロとなっていて、有識者会議は今後、さまざまな条件で試算したうえで対象範囲をどう見直すか検討を進めることにしています。