2016年2月10日水曜日

丸川環境相「被曝限度 根拠ない」発言を陳謝

 丸川珠代環境相は、7日の松本市での講演で、福島原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標ミリシーベルト以下について「何の根拠もない」と発言したことを、9日、衆院予算委で指摘されると、発言の記憶がないとしながら「誤解を与えたなら、言葉足らずだったことはおわびする」と述べました。
 
 新聞の記事だけでははっきりしませんが、お詫びして発言を取り消したものと思われます。
 しかしこんなに単純な事柄について、もしも本当に記憶がないとなると、記憶機能は大丈夫なのかと心配になってしまいます。
 
     (関係記事)
2月9日 丸川環境相が「年間1ミリシーベルトには何の根拠もない」と
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丸川環境相「被ばく上限、根拠ない」 国会追及で陳謝
東京新聞 2016年2月9日 
 丸川珠代環境相が、東京電力福島第一原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標ミリシーベルト以下について「何の根拠もない」と発言したと、九日の衆院予算委員会で指摘された。丸川氏は発言の記憶がないとしながら「誤解を与えたなら、言葉足らずだったことはおわびする」と述べた。
 
 丸川氏は七日、長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会で講演した際に「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちがわあわあ騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相がミリシーベルトまで下げると急に言った」と発言した。
 
 民主党の緒方林太郎氏が九日の衆院予算委で問題だと追及。丸川氏は「記録を取っていないし、そういう言い回しをした記憶はない」と釈明した上で陳謝。「数字の性質を十分に説明し切れていなかったのではないかという趣旨のことを申し上げた」と述べた。
 
 福島第一原発の事故後、当時の民主党政権は、自然放射線などを除いた一般人の通常時の年間被ばく線量限度をミリシーベルトとした国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、長期的な目標を1ミリシーベルトとした。


専門家からいぶかる声 丸川環境相の線量発言
東京新聞 2016年2月9日
 東京電力福島第1原発事故後、国が「年間被ばく線量1ミリシーベルト」と定めた除染の長期目標をめぐり、丸川珠代環境相が講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言した問題で、放射線の専門家からは9日、「根拠はある。発言の真意がよく分からない」といぶかる声が上がった。
 
 鈴木元国際医療福祉大教授(放射線疫学)は、1ミリシーベルトの目標は「事故で出た放射性物質と共存する状況にあって、年間1~20ミリシーベルトの幅で適切な防護をしながら長期的に1ミリシーベルトを目指すという国際放射線防護委員会(ICRP)の考え方に基づく」と指摘。(共同)