2016年4月4日月曜日

福島第1凍土壁 凍結開始 11月ごろ完了の予定

 福島原発の凍土壁の凍結操作が31に始まりましたが、河北新報がその全体スケジュールの概要を報じました。
 先ず1~4号機建屋海側(東側)など凍結を始め、その後に山側(西側)の95%を3カ月余りかけて凍らせます。
 全体の凍結が完了するまで8カ月程度掛かると見込まれ、完了するのは 作業や認可手続きが順調にいって11月ごろになる見通しです
 凍土壁の凍結が完成すれば、建屋への地下水流入は現在の日量百数十トンから50トン程度に減らせるということです
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福島第1 凍土壁凍結開始 11月ごろ完了
  河北新報 2016年4月1日
 東京電力は31日、福島第1原発1~4号機を取り囲むように地盤を凍らせる汚染水抑制対策「凍土遮水壁」の建屋海側(東側)などの先行凍結を始めた。30日に原子力規制委員会の認可が出た海側全面と山側(西側)の95%を3カ月余りかけて凍らせる
 東電は全体の凍結完了まで8カ月程度と見込む。作業や認可手続きが順調にいって11月ごろになる見通し。建屋への地下水流入は現在の日量百数十トンから50トン程度に減らせるという。
 凍土壁は長さ約1.5キロ、深さ約30メートルの壁を地中に築き地下水の流れを遮断する、世界的にも例のない大規模工事。実現性や効果が未知数な中、2014年6月の着工から約2年で稼働にこぎ着けた。政府と東電は15年度内の凍結完了を目指したが、安全対策の議論が長引いた。
 建設を請け負った大手ゼネコン鹿島は「実績のある工法で効果は出ると思う」としている。東電は建屋海側の凍結を先行させ、山側を段階的に凍らせる計画。凍結開始後1カ月から1カ月半程度で凍結管の周りの土壌が凍って壁を形成し始めるとみている。
 三つに分けた工程のうち、今回の第1段階でデータを集め、第2段階以降の実施計画を順次取りまとめて規制委に申請する。
 凍土壁で建屋周囲の地下水位が下がり過ぎると、建屋内の汚染水の水位と逆転し、汚染水が地中に漏れ出す恐れがある。東電は地下水位が下がり過ぎた場合、凍結中止や建屋周辺の井戸への注水で対応する方針。
 東電福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者は「建屋内の高濃度汚染水が漏えいしないよう段階的に慎重に進める」と述べた。