福島民友 2016年04月14日
福島労働局は13日、昨年1年間、東京電力福島第1原発事故に伴う除染作業に携わった1299業者のうち、839事業者で労働基準法などの違反が見つかり、違反率が64.6%(前年比2.6ポイント減)に上ったと発表した。
件数は1586件で、賃金や労働時間など労働条件関係の違反が691件、汚染土壌の放射性物質濃度を事前に調査しなかったり、作業員に線量計を装着させないなど安全衛生関係の違反が895件あった。
国発注の除染の違反率は52.5%で、市町村などの発注は76.6%だった。
一方、第1原発の廃炉作業に関わる309事業者のうち、違反があったのは167事業者で違反率は54.0%(同5.7ポイント減)。件数は296件で、労働条件に関する違反が234件、安全衛生関係の違反が62件あった。
同局は事業者に対し重点的な監督指導を行い、法令順守の徹底を呼び掛けるとしている。