○川内原発の周辺交通網が5%不通になると、30キロ圏の避難時間が2倍になることが分かりました。
○熊本地方で活動中の地震が伊方原発近くの中央構造線断層帯に影響を与える危険性があるとして、23日、伊方原発の再稼働に反対する集会が松山市で開かれ、約2800人が参加しました。
○昨年4月に廃炉を決めた島根原発1号機の「廃止措置計画」の事前了解を、中国電力は月内にも松江市と島根県に申し入れる方針です。
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一部の道路不通で避難時間2倍 九電・川内原発事故時の試算
共同通信 2016年4月22日
全国で唯一稼働中の九州電力川内原発(鹿児島県)で地震と原発事故の複合災害が起き、周辺道路網の5%が不通になった場合、半径30キロ圏の住民が圏外に避難を終えるのに、道路の不通がない場合に比べて約2倍の時間が必要になるとの試算を、住民避難の課題などを研究する交通権学会の上岡直見会長が22日までにまとめた。
熊本、大分両県を中心とした今回の地震では、橋の崩落や土砂崩れで道路網が寸断された。上岡会長は「原発事故は地震などとの複合災害として起きる可能性が高い。道路の寸断を想定した対策が必要だ」と指摘している。
「熊本地震、伊方原発に影響」 松山で再稼働反対集会
共同通信 2016年4月23日
7月下旬にも見込まれる愛媛県伊方町の四国電力伊方原発3号機の再稼働に反対する集会が23日、松山市の公園で開かれた。参加者は、熊本、大分両県で相次いでいる地震に言及した上で「伊方原発近くの中央構造線断層帯に影響を与える危険性がある」「愛媛県知事は再稼働同意を撤回しろ」などと訴えた。
松山市の市民団体「伊方原発をとめる会」が主催し、主催者発表で約2800人が参加。会場の特設ステージに立った原発周辺の住民らが不安を訴えると「原発再稼働ゆるさん」と書かれた紙を持った参加者が「そうだ」と同調の声を上げた。
中国電、月内にも廃炉申し入れ 島根1号機、地元了解求め
共同通信 2016年4月23日
中国電力が、廃炉を決めた島根原発1号機(松江市、出力46万キロワット)について、廃炉工程を示す「廃止措置計画」の事前了解を、月内にも松江市と島根県に申し入れる方針であることが23日、関係者への取材で分かった。
中国電と松江市、島根県は、原発の稼働について定めた安全協定を締結している。原発の解体や汚染除去の手順などを示す廃止措置計画を国へ申請する際には、地元の事前了解が必要と定めており、了解が得られれば、計画を原子力規制委員会に提出する。
中国電は昨年4月、運転開始から40年以上が経過した1号機を廃炉とした。