政府が熊本地震を受けて15日に、「全避難者の屋内避難」の方針を打ち出したことに対し、熊本県の蒲島郁夫知事が「余震が怖くて部屋の中にいられないから屋外に出ているんだ」と反発しました。
至る所で家が壊れ、崖が崩れる状況の中で一律に屋内に留まれと強制することはできません。
今回は放射能の問題を伴っていませんが、原子力規制委の方針は「原発事故が起きたらひたすら屋内に退避したまま次の指示を待つように」というものです。
最も可能性の大きい地震起因の原発過酷事故に対して、その方針は果たして現実的なのでしょうか。この指摘は以前からあるものですがそのことを改めて実感させられます。
それにしても理論的にも実績的にも一番信頼できるSPEEDIのデーターを、規制委は何故頭ごなしに否定して避難計画から除外しょうとするのでしょうか。多分、放射性ガスを放出するとき、その量やタイミングに最終的に自分たちが絡んでそれをSPEEDIに入力するのが嫌だからなのではないでしょうか。責任を取りたくない??
だからと言ってとても住民の実行できない(し、できたとしても最終的にはたっぷりと被曝する)方法を提示するというのは許されません。
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熊本地震 知事「現場分かってない」…「屋内避難」に反発
毎日新聞 2016年4月15日
政府が熊本地震を受けて15日に「全避難者の屋内避難」の方針を打ち出したことに対し、熊本県の蒲島郁夫知事が「現場の気持ちが分かっていない」と反発した。熊本県庁であった松本文明副内閣相との会談で述べた。
地震が発生した14日夜に益城町や熊本市の中心部で屋外避難をする人が目立ったことを受け、政府は屋内に避難させるよう自治体に求める方針を決めた。
松本副内閣相によると、「河野(太郎)防災担当相に『今日中に青空避難所というのは解消してくれ』と強く言われて参った」と力説したところ、知事は「避難所が足りなくてみなさんがあそこに出たわけではない。余震が怖くて部屋の中にいられないから出たんだ。現場の気持ちが分かっていない」と不快感を示したという。【中里顕、原田悠自】