「玄海原発プルサーマルと全基を止める裁判の会」などを中心とする反原発市民団体が、いわゆる熊本地方に地つづきである川内原発を止めないことに対して、直ちに停止させるよう、国会の参議院会館で原子力規制委員会に要求しました。
姿勢委が原発事故時には何よりもまず「屋内退避」を大前提にしていることについても、大地震に直撃された場合は実行が不可能という点も指摘しました。
また三重県保険医協会は25日、全国で唯一稼働中の九電川内原発の即時停止を求める会長名の声明を首相や地元選出国会議員、県議らに送りました。川内原発では免震棟も持っていない点も指摘しました。
同協会は三重県内の開業医、勤務医ら約2千人が所属しています。
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市民団体、規制委に川内原発の停止要請 「住民不安」
佐賀新聞 2016年04月26日
佐賀県内外の反原発市民団体は25日、熊本地震で住民の不安が高まっているとして、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)を直ちに停止させるよう、国会の参議院会館で原子力規制委員会に要請した。
「玄海原発プルサーマルと全基を止める裁判の会」らが原子力規制庁の担当者に要請書を手渡した。川内や玄海原発について全ての配管や建屋を点検、結果を公表することに加え、国主導での避難計画策定も求めた。裁判の会の石丸初美代表は「今回の地震で屋内退避を想定した避難計画が不可能なことだと分かった。被災者は余震が怖くて外で過ごしている」と訴えた。
規制庁との意見交換では「今回のような繰り返し襲う地震を想定した耐震安全基準になっているのか」という質問が出た。担当者は、重要な機器に関しては何度揺れても変異せず元に戻る「弾性設計」の範囲内に収まるよう基準を設けていることを説明した。
川内原発の即時停止を 熊本地震受け県保険医協会が声明
中日新聞 2016年4月26日
多くの被害をもたらし、大勢の避難者が出ている熊本地震を受け、(三重)県内の開業医、勤務医ら約二千人でつくる県保険医協会(渡部泰和会長)は二十五日、新規制基準の審査に適合とされた原発として、全国で唯一稼働中の九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の即時停止を求める会長名の声明を首相や地元選出国会議員、県議らに送ったと発表した。
声明は、地震の強い振動が原発にどんな損傷をもたらし、その蓄積がどのような影響を及ぼすかが未調査だとした上で、原発直下に最大震度の地震が発生する可能性を指摘。避難計画が不十分で、免震棟もないまま再稼働したことにも触れ、福島第一原発事故の経験を踏まえて「異常があってからでは遅い」と指弾した。