2016年4月20日水曜日

川内原発の即時停止 市民団体と弁護士団体が申し入れ

 19日の地震は、それまでとは違って中央構造線が熊本県で屈折して南西方向に向かう断層帯の北東側で起きました。
 現在地盤のひずみは断層帯の南西側に溜まっているので、今後はその南西端側=川内原発側で大地震が起こる恐れが高まったとされています。
 そんな中で川内原発が運転を続けているのは大変に危険なことです。
 四電伊方原発の最高裁判決(1992年)では、原発の運転では「万に一つの危険性もあってはならない」と判示しています。地震が直撃すれば一たまりもないなかで、多分来ないだろうという予測のもとで綱渡りのような運転をすることは許されないことです。
 
 18日、鹿児島県内の市民団体「ストップ川内原発!3・11鹿児島集会実行委員会」など、鹿児島県と熊本県の約50が、九電鹿児島支社と鹿児島県庁に川内原発の即時停止を申し入れました。
 
 それとは別に、原発の運転に反対する弁護士の団体が、19原子力規制委を訪れ川内原発を速やかに停止させるよう求めました。
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熊本地震 川内原発、鹿児島の市民団体も「即時停止を」
毎日新聞2016年4月18日
 熊本県を中心に続く地震を受け、鹿児島県内の市民団体「ストップ川内原発!3・11鹿児島集会実行委員会」などは18日、全国で唯一稼働している九州電力川内原発1、2号機(同県薩摩川内市)の運転を即時停止するよう、九電と鹿児島県に申し入れた。 
 
 鹿児島、熊本両県の約50人が鹿児島市の九電鹿児島支社などを訪れ「熊本地震を引き金にした連続的な地震の危険性も警告されている。このまま漫然と原発を稼働し続けることは許されない」とする申し入れ書を手渡した。九電の担当者は「リスクはゼロにはならない」などと対応した。 
 
 薩摩川内市の川畑清明さん(59)は「今後地震がどうなるか分からない。今止めないといけない」と強調した。【杣谷健太】 
 
 
原発運転反対の弁護士団体 川内原発停止を申し入れ
NHK NEWS WEB 2016年4月19日
熊本県や大分県などで活発な地震活動が続いていることを受けて、原子力発電所の運転に反対する弁護士の団体が、19日に原子力規制委員会を訪れ、全国で唯一稼働している鹿児島県の川内原発を速やかに停止させるよう求めました。
申し入れを行ったのは「脱原発弁護団全国連絡会」などです。
福島第一原発の事故の反省を踏まえ、万が一にも原子力災害を起こしてはならないとしたうえで、今回の地震はさらに拡大するおそれが十分にあり、すでに新幹線や道路が被害を受け、原発で事故が起きた場合避難することが困難だなどとしています。そして、少なくとも今回の地震活動が収まるまで、熊本県に近い川内原発を速やかに停止させるとともに、大分県に近く、ことし7月の再稼働を目指す愛媛県の伊方原発についても、再稼働を認めないよう強く求めるとしています。
連絡会は九州電力と四国電力にも同様の申し入れを行ったということで、河合弘之弁護士は「地震は今も頻発していて、予断を許さず緊迫した状態だ。多くの人が原発を心配しており、今すぐ運転を止めるべきだ」と話していました。原子力規制庁によりますと、今月14日の地震のあと、川内原発についての意見が電話やメールでおよそ340件寄せられ、ほとんどは停止を求める内容で、運転継続を求める意見は数件だったということです。
これについて規制庁は「想定外の事象は起きておらず、今のところ運転を止める必要はないと考えている」とコメントしています。