福島原発事故で被災した福島県の人たちを支援するイベントが2日、札幌市で開かれ、原発周辺を3月に視察した札幌学院大の川原茂雄教授が現地の様子を報告しました。
NPO「福島の子どもたちを守る会・北海道」などでつくる実行委員会が開き、会場には約100人が訪れました。
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依然下がらぬ放射線量 除染へ倒壊家屋を急ピッチで解体
原発事故5年福島は今 札幌学院大・川原教授報告
北海道新聞 2016年4月3日
2011年の東京電力福島第1原発事故で被災した福島県の人たちを支援するイベントが2日、札幌市中央区の札幌駅前通地下歩行空間で開かれた。原発周辺を3月に視察した札幌学院大の川原茂雄教授(教育学)が現地の様子を報告した。
札幌のNPO法人「福島の子どもたちを守る会・北海道」などでつくる実行委員会が開いた。川原教授は13年から福島県を毎年訪れ、放射能汚染エリアの変化を調査している。今年は震災からちょうど5年となった3月11日、同県海岸部を南北に貫く国道6号を縦断。住民避難により人が消えた街並みや除染作業の様子を写真に収め、紹介した。
川原教授は、昨年の訪問時との違いについて「津波で倒壊したまま放置されていた住宅や商店街が、除染のため急ピッチで解体されていた」と説明。福島第1原発周辺では札幌市内の100倍以上に上る放射線量を計測し「車の窓を開けられない状況だ」と語った。
会場には約100人が訪れ、札幌市清田区の墓田芳子さん(69)は「原発事故を再認識する機会になった。人ごとでなく福島と向き合っていきたい」と話していた。(石川泰士)