政府は12日、高速増殖炉もんじゅ(福井県)を廃炉にする方向で最終調整に入りました。再稼働させるには今後10年で6千億円の追加費用が必要となり、国民の理解が得られないとの判断からです。
高速増殖炉は実用化の見込みがなく極めて危険であるとして、先進各国はすべてとっくの昔に撤退していました。日本だけは一度役人が決めるとまず中止したりはしないという悪弊を貫いて、ただ一か国続けてきました。これに要した総額は約1兆2千億円でした。
廃炉により核燃料再処理に支障を生じることはありません。もともとプルトニウムを減らすという趣旨には全く反するものであったからです。
遅まきながらようやく正道に戻ることになったのは喜ばしいことです。
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もんじゅ廃炉で最終調整 巨額追加費用で政府判断
共同通信 2016年9月13日
政府は12日、原子力規制委員会が運営主体の変更を求めている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県)を廃炉にする方向で最終調整に入った。再稼働には数千億円の追加費用が必要となり、国民の理解が得られないとの判断に傾いた。核燃料サイクル政策の枠組みの見直しは必至で、関係省庁で対応を急ぐ。
所管の文部科学省は、規制委から運営主体の変更勧告を受け、原子力機構からもんじゅ関連部門を分離し、新法人を設置して存続させる案を今月に入り、内閣官房に伝えた。しかし、電力会社やプラントメーカーは協力に難色を示しており、新たな受け皿の設立は困難な情勢。