IAEA 福島第一原発の汚染水処理後の水 迅速に解決策を
NHK NEWS WEB 2018年11月13日
東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業を検証したIAEA=国際原子力機関の調査団が記者会見し、敷地内にたまり続ける汚染水を処理したあとの水について、政府に対し、迅速に解決策を決定し、実践してほしいと求めたことを明かしました。
IAEAの調査団が福島第一原発の廃炉作業を検証するのは4回目で、今回は今月5日から調査を行い13日、磯崎経済産業副大臣に結果を報告しました。
調査団は作業員の労働環境の改善や地下水対策などで作業の進捗(しんちょく)が見られるとする一方で、たまり続けている汚染水を処理したあとのトリチウムなどを含む水の処分方法の決定が喫緊の課題だとしています。
このあと記者会見したクリストフ・グゼリ団長はこの処分について、政府に対し迅速に解決策を決定し、実践してほしいと求めたことを明かしました。
処分方法については「現状を鑑みて日本政府が決定する事項だ。決定にあたっては関係者の関与を得ながら行ってほしい」と述べました。
また、トリチウム以外の放射性物質が環境に放出する際の濃度基準を上回って大量に含まれていた問題については「東京電力には、常に透明性を確保するようアドバイスしてきた。受け手側がわかりやすい形で情報を提供するべきだ」と述べました。
IAEAの調査団は来年1月までに正式な報告書をまとめることにしています。