福島第1原発事故の「風化」を許さないための「第2回『原発と人権』全国研究・交流集会in福島」が5、6日、福島大学で開かれました。
市民、法律関係者、科学者、ジャーナリストら約400人が参加し、現在の被害状況を明らかにするとともに、原発のない社会をめざす運動での連携を強めました。
5日には、ジャーナリストの柳田邦男さんによる基調講演「終わらない原発事故 ~被害者の視点から~」、真木實彦福島大学名誉教授の報告「福島県の県内全原子炉廃炉を求める運動」、ミシェル・プリウール仏リモージュ大学名誉教授の講演「欧州から見た福島原発事故と人権」、丹波史紀福島大学准教授の「総括報告」などが行われました。
6日には、被害者訴訟原告団・みんなで交流~私たちが求めるもの、私たちが目指すもの~(被害者弁護団) / (仮)原発事故の責任を明らかにし、被害回復をめざすために(日本環境会議+被害者弁護団) / 脱原発を実現するために(脱原発分科会実行委) / (仮)マスコミは原発事故をどう報道してきたか(日本ジャーナリスト会議) / 人類は核と共存できない~脱原発と核兵器廃絶・国際ネットワーク(国際法律家協会+反核法律家協会) など5つの分科会が行われました。
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原発事故いまなお被害 福島で全国研究・交流集会
しんぶん赤旗 2014年4月6日
東京電力福島第1原発事故の「風化」を許さず、現在の被害状況を明らかにすると同時に、原発のない社会をめざす運動の連携を強めようと「第2回『原発と人権』全国研究・交流集会in福島」が5日、福島市の福島大学で2日間の日程で始まりました。市民、法律関係者、科学者、ジャーナリストら約400人が参加しました。主催は同実行委員会。
満席となった全体会の会場で開会あいさつした淡路剛久実行委員長(日本環境会議名誉理事長)は、原発事故がいまだに収束していないと強調。「被災地再建のために有効な手だてを見いだせる集いにしたい」とのべました。
ジャーナリストの柳田邦男さんが基調講演。福島原発事故の政府事故調委員長代理を務めた経験もふまえ、原発事故が終わらない深刻な「広域災害」であることを詳細に明らかにしました。
厳しい住民帰還の状況や、福島県内の原子炉の廃炉を求める運動の広がりなどを真木實彦福島大学名誉教授が報告しました。
原発事故の被害者・市民が次々と登壇。「放射能の影響で漁の見通しが立たないほどつらいことはない。しかし、一歩一歩前に進むしかない」(相馬市の漁民)、「福島市でも放射線被ばくの不安が、人間関係にも影響を及ぼしている。次世代のためにも国と東電の責任を問うていきたい」(原発訴訟原告)、「原発労働者は、現場で毎日のようにトラブルがおきていると話している。彼らの安全を守ることは、福島県民の安全にかかわる問題」(渡辺博之日本共産党いわき市議)などと語りました。
集会では、フランス・リモージュ大学のミシェル・プリウール名誉教授(環境学)が特別講演し、福島大学の丹波史紀准教授が総括報告。桜井勝延南相馬市長も訴えました。
原発事故と人権考える 福島で全国研究・交流集会
福島民友ニュース 2014年4月6日
第2回原発と人権全国研究・交流集会in福島は5日、福島市の福島大で2日間の日程で開幕した。原発被害者を支援する弁護団などでつくる実行委の主催。初日は全体会を開き、ノンフィクション作家柳田邦男さんが「終わらない原発事故~被害者の視点から」と題して基調講演した。
柳田さんは原発事故の政府事故調委員長代理を務めた経験などから、原発事故の被害の特異性を指摘。その上で「被害の全体像の記録を国家として行うべきだが、全くなされていない。今のような状況では今後も新しい問題が起こってくる」と問題提起した。
桜井勝延南相馬市長が被災地の首長として発表、仏リモージュ大のミシェル・プリウール名誉教授が「欧州から見た福島原発事故と人権」と題して特別講演を行った。