2014年4月29日火曜日

避難県民 半数世帯で家族分散 体調も不良 福島県調査

 
 東日本大震災と福島原発事故で避難している人たち全員を対象に、福島県が初めて行ったアンケート調査の結果によると、分散して避難している家族が48.9%と半数近いことや心や体の不調を訴える回答が67.5%にのぼることがわかりました。
 不調の具体的内容は、「何事も以前より楽しめなくなった」、「よく眠れない」、「イライラする」、「憂うつで気分が沈みがちなどで、長引く避難生活の影響が深刻になっていることが窺えます。
 
 6万2800世帯余りにアンケート用紙を送り、そのうち、およそ33%にあたる2万680世帯から回答が寄せられました。
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避難者全員対象アンケート結果  
福島NHK NEWS WEB 2014年4月28日
東日本大震災と福島第一原発事故で避難している人たち全員を対象に、福島県が初めて行ったアンケート調査の結果がまとまり、分散して避難している家族が半数近いことや心や体の不調を訴えているという回答が70%近くにのぼることがわかりました。
 福島県は原発事故にともなう避難指示が出されている住民に加えて地震と津波による被害で避難している人や、放射線への不安などにより避難している人たちも含め、把握できた避難者全員を対象に、初めてアンケート調査を行いました。
 6万2800世帯余りにアンケート用紙を送り、そのうち、およそ33%にあたる2万680世帯から回答が寄せられました。
このうち震災当時に同居していた家族の分散状況を尋ねたところ、▼避難先でも1か所にまとまっていると答えたのが45%だったのに対し、
▼複数に分かれている家族は49%にのぼりました。
このうち
▼2か所に別れている家族が33%
▼3か所が12%、
▼4か所以上が4%に上りました。
また、同居する家族が心や体の不調を訴えるようになったと答えたのが全体の68%に上りました。
 具体的には、
▼何事も以前より楽しめなくなったとか▼よく眠れない▼イライラする▼憂うつで気分が沈みがち
 などとする回答が多く、長引く避難生活の影響が深刻になっていることが伺えます。
 今回の調査結果を受けて福島県の担当者は、「家族離ればなれの避難が長引き、健康面でのサポートを充実させる必要が増している。
 避難先での住まいの確保についても支援を進めたい」としています。 
 
 
避難県民、半数世帯で家族分散 仮設狭く同居困難、福島県調査
東京新聞 2014年4月28日
 福島県は28日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故のため県内外に避難している県民を対象に実施したアンケート結果を発表した。震災発生当時は一緒に暮らしていた世帯のうちほぼ半数の48・9%が、家族が2カ所以上に離れて暮らしていることが分かった。
 
 避難指示が出ている自治体ごとの調査はこれまでも行われているが、県が自主避難者も含め、全体の状況を調べたのは初めて。避難後、心身の不調を訴えるようになった人がいる世帯も67・5%に上り、避難の長期化が大きな負担になっていることも判明した。(共同)