福島原発港湾外の海水中のセシウム濃度が4日に急上昇しましたが、5日には下がったことが分かりました。
この急上昇は、4日未明の大雨で放射性物質を含んだ土砂が港湾内外に流出したために、一時的に生じた現象と見られます。
なお原発港湾内のセシウムも前日の10分の1程度まで下がったということです。
港湾を形作っている堤は透水堤と呼ばれるもので、海水は大石などの間隙を通って自由に行き来できます。この点でも汚濁物質は港湾内に留められているという首相の説明は、完全に事実に反しています。
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15~20分の1に低下 第一原発港湾外セシウム濃度
福島民報 2014年4月7日
東京電力は6日、福島第一原発の港湾外の海水に含まれる放射性セシウム137の濃度が前日に比べ、15分の1~20分の1程度に低下したと発表した。
東電によると、港湾外にある5、6号機放水口北側で5日に採取した海水のセシウム137(法定放出基準1リットル当たり90ベクレル)は1リットル当たり1・1ベクレルとなり、前日の22ベクレルの20分の1まで下がった。南放水口付近の海水のセシウム137は同0・82ベクレルで、前日の同12ベクレルの15分の1程度に低下した。
港湾内のセシウム137も前日の10分の1程度まで下がった。
4日は、大雨の影響で放射性物質を含む土砂が港湾内外に流出し、海水の放射性物質濃度が急上昇した。東電は「(雨が収まった)5日には土砂が沈殿したため、海水のセシウム濃度が下がった」と説明している。