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4.05
原発事故、11県で避難試算遅れ 30キロ圏防災追いつかず(東京新聞)
(6日「原発事故 11県で避難時間試算が未実施」本文記事参照)
地下水バイパス5月上旬にも放出 国、東電回答 県漁連正式受け入れ(福島民報)
東京電力福島第一原発事故による汚染水を減らすため、地下水を原子炉建屋に流れ込む前にくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」計画で、国と東電は4日、県漁連に対し、複数の第三者機関による地下水の検査や計画実施に伴う賠償策などを盛り込んだ回答書を提出した。県漁連は同日、計画受け入れを正式決定した。計画の手続きは事実上終了し、5月上旬にも放出が実施される見通しとなった。
国と東電の回答のポイントは【表】の通り。東電は「放射性物質濃度の基準を厳守する」と回答。国も、茂木敏充経済産業相名で「東電の測定結果を第三者機関が確認し、排出作業に国の職員が立ち会う」とした。
県漁連は排水基準が順守されなかった場合、「地下水バイパスは停止せざるを得ない」としている。
国と東電は今後、福島第一原発の立地町など県内関係市町村に計画を説明する。説明が終了次第、地下水の詳細分析に入る方針。詳細分析には1カ月程度かかるとみられる。
原子力規制委が認可した福島第一原発の廃炉実施計画に地下水バイパス計画が盛り込まれているため、あらためて国の審査を受ける必要はない。
福島第1 大雨トラブル続出 汚染水タンク周囲で漏水(河北新報)
東京電力福島第1原発は4日未明から、大雨の影響で汚染水を保管するタンクを囲むせきから雨水があふれたほか、モニタリングポストも故障するなどトラブルが続出した。
東電によると、午前5時半、社員が放射性物質を除去後の水を貯蔵するタンクのせきから、雨水があふれているのを見つけた。せきは高さ30センチのコンクリート製。せき内の水をバキュームカーで吸引し、3時間後に漏えいは止まった。
原発付近の4日午前0~6時までの積算雨量は70ミリ。せき内の雨水は、3日午後10時半から隣接する三つの仮設タンクへ移す作業を始めたが、降雨量が多いため追い付かず、せきから漏れた。
多核種除去設備で処理した水を貯蔵するタンク群でも同じころ、高さ25センチのせきから水があふれた。
4号機南側で放射線量を測るモニタリングポストは午前4時45分ごろから約3時間15分間、作動しない状態となった。電送装置に雨水が入り込んだことが原因。代替機や同社員が手持ちの測定機で計測したが、一時測定できない状態となった。
東電はトラブルについて「予想を超える雨量だった。今後、対策を強化する」と説明した。
4.04
地下貯水槽 使用見通せず 保管の雨水行き場なく東電補強入れず(福島民報)
東京電力福島第一原発内の地下貯水槽からの汚染水漏れが発覚して5日で1年を迎える。東電は7つある地下貯水槽を補強し、放射性物質濃度が高い汚染水を保管する方針だが、暫定的に収めた雨水の移送先が確保できず着工の見通しは立っていない。原子力規制委は低濃度の水の保管に活用するよう求める一方、県は漏えい対策を講じていない貯水槽の使用そのものに反対している。
■緊急避難
1~7号地下貯水槽の3月24日現在の貯水状況は【図】の通り。総容量5万8千トンに対し、6・6%に当たる計3855トンの雨水が貯蔵されている。
東電は昨年4月の漏えい発覚後、7つの貯水槽全てを空にした。その後、昨年10月の台風に伴い、排出基準値を上回った雨水を緊急避難的に入れた。貯水槽の補強工事に入るには、雨水を他の場所に移す必要がある。しかし、受け入れ候補となる地上タンクには、1日400トンずつ増える高濃度の汚染水を優先的にためているため、雨水の行き場がない。
東電は貯水槽を高濃度の汚染水の保管場所として再利用するため、3枚の防水シートのうち、厚さ不足が指摘されている外側のシート交換などを予定している。
4.03
函館市が大間原発差し止め提訴(NHK)
(4日「大間原発差し止め 函館市が提訴」本文記事参照)
川内原発を現地調査=優先審査で規制委-鹿児島(時事通信)
原発再稼働の前提となる安全審査で、原子力規制委員会は3日、優先的に審査を進めることを決めた九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の現地調査を行った。調査には地震・津波担当の島崎邦彦委員長代理ら14人が参加。想定する津波の高さ引き上げなどに伴って建設中の防護壁などを確認した。
午前中は、断層トレンチや原発敷地内15カ所で行ったボーリング調査、津波の引き波対策で貯留ぜきを建設中の取水口を視察。断層トレンチの箇所では九電担当者から説明を受け、最新断層面をかまで削るなどして、感触や地質を確認したり撮影したりした。九電関係者約110人が対応した。
川内原発は安全審査を申請した10原発の中で唯一、想定する地震の揺れ(基準地震動)と津波規模(基準津波)がほぼ確定しており、事実上の審査合格を示す審査書案の作成が優先的に進められている。
4.02
放射性廃棄物 より良い処分方法探る 10団体、6日に連絡会設立(東京新聞)
県内の放射性廃棄物の処分場や処分法について、市民が国や県と一緒になってより良い方法を探ろうと、県内で放射能汚染の問題などに取り組む10団体が6日、「千葉県放射性廃棄物を考える住民連絡会」を設立する。
環境省は、高濃度の放射性廃棄物である「指定廃棄物」の最終処分場の県内候補地をまだ明らかにしていない。柏市などの指定廃棄物の焼却灰は現在、手賀沼終末処理場(我孫子、印西両市)で仮置きしている。
連絡会準備会の発起人代表の藤原寿和さん(67)は「どうすれば負担が公平になるか、住民が一緒に考えていきたい」と話している。
連絡会は、各団体が放射性廃棄物に関する課題や情報を共有したり、県への働きかけを行ったりする。最終処分場を設置予定の他県の市民団体とも連携していくという。
設立を記念して、6日午後2時から、千葉市中央区中央4の県弁護士会館で集会を開く。参加無料。問い合わせは、藤原さん=電080(4868)7388=へ。 (柚木まり)
4.01
原発避難、バス80台必要 青森・東通村計画策定 (河北新報)
(1日「東通村 原発避難にバス80台が必要」本文記事参照)
田村市都路地区の避難指示 福島で初解除 (東京新聞)
東京電力福島第一原発事故のため、福島県田村市都路(みやこじ)地区の原発から二十キロ圏に出ていた政府による避難指示が一日、解除された。原発から二十キロ圏と、放射線量が高い北西方向の範囲に広がっている避難指示区域の解除は初めて。対象はこれまでの十一市町村から十市町村になった。
田村市によると、都路地区の避難区域内の人口は百十六世帯三百五十五人。政府は「国による除染が昨年六月に終わり放射線量が下がった」として、今年三月十日に解除を決めた。
自宅での生活や事業の再開に制約はなくなるが、除染後も通常の被ばく限度とされる年一ミリシーベルトに当たる数値を上回っている場所も多い。放射線による健康への不安を持つ住民は多く、帰還が進むかどうかは不透明だ。
都路地区の二十~三十キロ圏内には、小学校二校、中学校一校、幼稚園と保育園を合わせたこども園一つの四施設がある。いずれもこれまで市内の仮校舎に移っていたが、四月から一斉に本来の校舎で授業を再開する。
<原発事故の避難指示区域> 年間被ばく線量が50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」、20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下の「居住制限区域」、20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備区域」に分かれる。帰還困難区域は原則立ち入り禁止で、住民が入る場合も事前の許可が必要。ほかの2区域は、日中に限り立ち入りができる。