イギリスの新聞ガーディアンが、「イギリスの核廃棄物処理施設は、老朽化による放射能漏れの危険性に直面している」、「セラフィールドのそばにある核廃棄物施設は、今後10数年で老朽化に直面し、カンブリア州の海岸地域で大量の放射性廃棄物を伴った汚染を引き起こすだろう」、と報じました。
また、津波の被害を受けるカンブリア州の海岸に「低レベル核廃棄物処理施設(LLWR)」を設置したのは大きな過ちだとしました。
この核廃棄物施設には過去過去55年間で核廃棄物100万立方メートルを貯蔵し、今後数十年でさらに80万立方メートルを引き受ける予定ですが、どうするのでしょうか。
フィンランドの核廃棄物の地下保管所をテーマにした映画「100,000年後の安全」で訴えられているように、核廃棄物が安全になるまでには10万年を要します。
しかしチェルノブイリ原発の廃墟を厚いコンクリートで覆った石棺はまだ建設後30年も経っていませんが、コンクリートの劣化が進み、放射線の漏洩が顕著になったために新たな鋼板製の覆蓋を現在建設しているところです。
原発の危険性に留まらず、核廃棄物施設・核廃棄物処理施設の劣化・危険性の問題がいよいよ現実の問題となってきました。
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英・核廃棄物施設からの放射能漏れに警告
イラン・ジャパニーズ・ラジオ 2014年4月21日
イギリスの新聞ガーディアンが、「イギリスの核廃棄物処理施設は、老朽化による放射能漏れの危険性に直面している」と報じました。
ガーディアンはさらに、「イギリス環境局(EA)の内部資料によれば、セラフィールドのそばにある核廃棄物施設は、海面が上昇するように、今後十数年で老朽化に直面し、カンブリア州の海岸地域で大量の放射性廃棄物を伴った汚染を引き起こすだろう」としています。
この資料の一方で、カンブリア州の海岸にある低レベル核廃棄物処理施設(LLWR)の協定は、津波の被害を受けやすいことから、大きな過ちだったということを示しています。
EAの見積もりによれば、軍事用・非軍事用の核廃棄物100万立方メートルを過去55年間、セラフィールドのそばにある施設で保管してきたということです。
EAの関係者は、今後数十年で、核廃棄物80万立方メートルを引き受けるため、この施設を運営している企業の計画を検討中であり、この中には原子力発電所、原子力潜水艦、核兵器、病院や大学から出た核廃棄物を含むということです。
環境保護活動家は、このセンターの稼動継続は倫理に反し、非常に危険な措置だとしています。
しかしながら、センターの運営者は、これを否定し、危険性は低いとしています。
このセンターの建設の目的は、低レベルの核廃棄物の保管ですが、過去の廃棄物の中には高レベルのものが含まれている可能性があるのではないかと懸念されています。