2014年4月18日金曜日

バイパス放流用地下水から放射性物質検出

 東電=政府が地下水対策の切り札の一つとしてきた地下水バイパス方式で、山側の12本の井戸のうち最も南側の1本から汲み上げられた地下水が、放流基準の1500ベクレルを100ベクレル上回っていたことがわかりました。
 バイパス水は一旦貯留タンク内に貯蔵され、そこで他の地下水で希釈されるので放流に支障はないということです。
 
 東電は、この井戸は昨年8月に汚染水300トンが漏れた排水タンクがある場所に最も近いので、土壌に染み込んだ放射性物質が地下水に混入している可能性があると説明していますが、果たして8ヶ月も前の漏水の影響がそんなに残っているものでしょうか
 
 敷地に入る前の地下水が汚染されているということは、1日1000トンといわれる地下水の流れが、山側から海に向かって一様に流れているのではなくて、部分部分で逆流が起きている可能性も考えられます。
 
 いずれにしても今後の経過を見守る必要があります。
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地下水バイパスから放射性物質検出
NHK NEWS WEB 2014年4月17日
東京電力福島第一原子力発電所で、地下水を山側でくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」の井戸の1つから、放出する際の目標の値を超える放射性物質が検出され、東京電力はこの井戸の水を18日、再び分析することにしています。
 
福島第一原発では、山側から建屋に流れ込む地下水の影響で、汚染水が1日400トンのペースで増えていて、国や東京電力は汚染水の増加を抑える対策として建屋に流れ込む前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」を実施することにしています。
今月9日からは建屋の山側にある12の井戸で水のくみ上げが始まりました。
東京電力によりますと、このうち最も南側にある井戸で15日に採取した水から1リットル当たり1600ベクレルと、これまでで最も高い濃度のトリチウムが検出されました。
地下水バイパスでは放出用の水は複数の井戸でくみ上げた水を専用のタンクに集めた段階で、放射性物質の濃度を測定し、海に放出するかどうか判断することにしています。
その際、東京電力は国の海への放出基準より低く定めた目標の値を下回っていた場合に海に放出することにしていて、トリチウムの目標の値は国の基準の40分の1に当たる1リットル当たり1500ベクレルとされています。
東京電力は、今回、最大値が検出された井戸の水を18日に再び分析し、ほかの11の井戸の水と共にタンクに集めた場合、目標の値を上回るかどうか調べることにしています。