原子力規制委は、原発の安全性を高めるという趣旨で電力各社が去年11月に設立した「原子力安全推進協会」の松浦祥次郎代表を招いて、初めて意見交換を行いました。
意見交換の中で松浦代表は、国内の原発が長期間停止していることについて、「今のように原発が長く止まった状態にあると、『安全文化』がマイナスの方向に行く」と主張しました。これは原発の停止状態が続くと、電力会社がこれまで築いてきた「原発は安全(そして必要)」という虚構が、時間の経過とともに綻びてくるという身勝手な主張です。
それに対して規制委の田中委員長は、「福島の事故で何を学んだのか、電力会社がどう取り組んでいるのか全く発信されていない」と厳しく批判したということです。
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原子力規制委「何を学んだのか」と厳しく批判
NHK NEWS WEB 2014年4月23日
原子力規制委員会は、電力各社が原子力発電所の安全性を高めるために設けた団体と初めて意見交換を行い、田中俊一委員長は「福島の事故で何を学んだのか、電力会社がどう取り組んでいるのか全く発信されていない」と厳しく批判しました。
原子力規制委員会は、電力各社が原発の安全性を高めるために去年11月に設けた団体、「原子力安全推進協会」の松浦祥次郎代表を招いて、初めて意見交換を行いました。
この中で松浦代表は、国内の原発が長期間停止していることについて、「今のように原発が長く止まった状態にあると、『安全文化』がマイナスの方向に行く」と主張しました。
これに対して規制委員会の田中委員長は、「福島の事故で何を学んだのか、電力会社がどう取り組んでいるのか全く発信されていない」と厳しく批判しました。
そのうえで田中委員長は、「原発事故の背景には科学技術の傲慢さがあり、厳しく反省して取り組んでいるか全く見えない」と指摘し、電力各社に指導を強めるよう求めました。