2014年4月14日月曜日

原子力市民委が政策大綱 「原発ゼロへ新法制定を」発表

 安倍政権は原発推進路線を明確にしたエネルギー基本計画11日に閣議決定しましたが、12日、13日の新聞社説は当然のことながら批判のオンパレードでした。
 下に主な社説のタイトルを掲げました。
 
 そうしたなか、脱原発を掲げる大学教授や弁護士らでつくる「原子力市民委員会」は12日、エネルギー基本計画」の撤回を求めるとともにその対案となる、原発のない社会を実現するための政策をまとめた「脱原子力政策大綱」を発表しました。
 
 大綱は冒頭で、原発について「過酷事故を起こした場合の被害規模が大き過ぎ、復旧も長期にわたり不可能」原発を使い続けることは「倫理的に許されない」と指摘し、原子力基本法やエネルギー政策基本法は廃止して、「脱原子力基本法」のほか、再生可能エネルギーの利用拡大を促す「エネルギー転換基本法」の制定を掲げました
 
 脱原発実現に向け、新たに必要となる法律や行政機関を具体的に提案したのが、この大綱の大きな特徴です
 
 吉岡斉 九大教授は記者会見で「なぜ原発を続けるのか。無責任なレトリック(修辞法)でごまかそうとしている」と語りました
 
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 新聞社説タイトル(タイトルをクリックすると社説にジャンプします)
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市民委が政策大綱 「原発ゼロへ新法制定を」
東京新聞 2014年4月13日 朝刊
 脱原発を掲げる大学教授や弁護士らでつくる「原子力市民委員会」(座長・舩橋(ふなばし)晴俊法政大教授)は十二日、東京都内で記者会見し、原発のない社会を実現するための政策をまとめた「脱原子力政策大綱」を発表した。安倍政権は原発推進路線を明確にしたエネルギー基本計画を十一日に閣議決定したが、大綱はその対案。原発を使い続けることは「倫理的に許されない」と訴え、基本計画の撤回を求めた。
 
 大綱は冒頭で、原発について「過酷事故を起こした場合の被害規模が大き過ぎ、復旧も長期にわたり不可能」と指摘。原発ゼロ社会を目指すよう主張した。
 大綱は脱原発実現に向け、新たに必要となる法律や行政機関を具体的に提案したのが特徴だ。原発推進を前提とした原子力基本法やエネルギー政策基本法は廃止。「脱原子力基本法」のほか、再生可能エネルギーの利用拡大を促す「エネルギー転換基本法」の制定を掲げた。
 
 東京電力福島第一原発の廃炉や汚染水対策では、東電の社内分社化で四月に発足した「廃炉推進カンパニー」と、政府の原子力損害賠償支援機構を統合した「福島第一原発処理公社」が担うよう提案した。
 記者会見では、政府が決定したエネルギー基本計画を批判する声も上がった。吉岡斉(ひとし)九州大教授は「なぜ原発を続けるのか。無責任なレトリック(修辞法)でごまかそうとしており、とんでもないことだ」と語った。
 
 市民委員会は、原発のない社会の実現を望む市民の声を反映した政策をつくるため、昨年四月に発足。全国各地で計十六回、延べ千人が参加する意見交換会を開き、大綱をまとめた。
 大綱はA4判、二三七ページ。問い合わせは市民委員会事務局=電03(3358)7064=へ。
 
◇原子力市民委員会のメンバーは次の皆さん(敬称略)
 ▽座長 舩橋晴俊(法政大教授)▽座長代理 吉岡斉(九州大教授)▽委員 荒木田岳(福島大准教授)井野博満(東京大名誉教授)大島堅一(立命館大教授)大沼淳一(元愛知県環境調査センター主任研究員)海渡雄一(弁護士)後藤政志(元東芝原発設計技術者)島薗進(上智大教授)満田夏花(国際環境NGO FoE JAPAN理事)武藤類子(福島原発告訴団長)

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