2015年4月8日水曜日

3地点の放射線モニター 格納容器温度計が同時に故障?

 67日南相馬市と飯舘村の3地点モニタリングポストが、最大毎時55マイクロシーベルトを示しました(この地区の平常値は0.1マイクロ台、全国の正常値は0.05マイクロ)。
 また5日には、福島原発2号機格納容器内の温度が88.5℃に上昇しました(正常値は20℃)。
 
 しかし原子力規制庁は7日、いずれも機器の異常によるものと判断し修理か交換を検討するということですその理由は近くにあるモニタリングポストの値は毎時0.182マイクロシーベルトと正常だったということと、2号機格納容器内の他の温度計は20℃の正常値を示しているからということです。
 
 しかし信頼性があるはずの放射線量が3個も同時に故障し、それに温度計の故障も重なるというのは如何にも不自然です。そもそも放射能プルームは通常は線香の煙のように糸状にたなびくことが知られているので、たとえ他のモニタリングポストが近くにあったとしても、そこが気流から外れていれば検出しません。
 逆に、原子炉内の燃料の状態に何らかの変化が起きて大量の放射能物質が放出され、温度も上昇したと考える方が自然です。格納容器内の温度計も検出する位置によって当然異なるので、原子炉内の温度を調べるべきでしょう。
 
 いずれにしても関連する4個の計器がいずれもほぼ同時に故障するというのは如何にも不自然な話しで、そのままには信用しがたいものがあります。
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モニタリングポスト:南相馬と飯舘の3地点で機器異常
毎日新聞 2015年04月07日
 原子力規制庁は7日、福島県の各地で放射線量を計測しているモニタリングポストのうち、南相馬市と飯舘村の3地点で機器に異常が発生したと発表した。6〜7日に異常に高い数値を示したため、福島県が調べた結果、近くのモニタリングポストの数値に変動はなく、機器の異常と判断した。修理か交換を検討する。
 規制庁によると、異常値を示したのは、県が今年3月に設置した南相馬市の「よつば公園」「市サービスエリア利活用拠点施設」と飯舘村の「須萱集会所」の3地点。
 
 市サービスエリア利活用拠点施設の変動が最も大きく、6日午前9時に毎時55マイクロシーベルトを示したが、近くのモニタリングポストでは同0.182マイクロシーベルトだった。
 一方、東京電力は7日、福島第1原発2号機格納容器内の温度計が異常値を示したことを明らかにした。3日午前5時に20.9度だった温度が同11時に70度に急上昇。5日午後5時には88.5度まで上昇したが、2号機の別の温度計は平常値を示しており、東電は「原子炉の制御に影響はない」として、原因を調べている。【鳥井真平】