常葉大経営学部の教授が中部電力浜岡原発の周辺四市で実施している住民アンケートの内容が浜岡原発の再稼働賛成の立場に偏重しているとして、市民団体が27日、教授に抗議文を郵送しました。
市民団体が指摘しているように、確かに再稼動賛成に誘導する意図が感じられる設問になっています。
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浜岡原発住民アンケート 大学教授に抗議文
中日新聞 2015年11月28日
◆市民団体「再稼働賛成の立場に偏重」
常葉大経営学部の山本隆三教授(環境経済学)が中部電力浜岡原発(御前崎市)の周辺四市で実施している住民アンケートの内容が浜岡原発の再稼働賛成の立場に偏重しているとして、市民団体「浜岡原発はいらない・命を守る菊川市民の会」は二十七日、山本教授に抗議文を郵送した。
山本教授によると、「日本のエネルギー・原子力政策」と題したアンケート。御前崎、牧之原、菊川、掛川の四市の全三万世帯に今月郵送した。福島第一原発の事故を受けて完全停止した浜岡原発の再稼働の是非を問う内容で、十二月十日までに匿名で回答を返送するよう求めている。
市民の会は、このアンケートが「原発停止で火力発電の稼働が増加し、電気料金が上昇」や「再生可能エネルギーは高価」という趣旨の主張を掲げた上で「あなたは、この事実についてご存知(ぞんじ)でしたか」という質問が続くことを問題視。事務局の落合明夫さん(67)は「原発事故の多額の処理費などにふれておらず、住民を再稼働賛成に誘導する内容」と憤っている。
山本教授は「エネルギー問題に関心がある人の意識を調べている。私は原発推進の立場だが、アンケートは中立的に聞いた」と反論している。