神奈川新聞 11月15日
小泉純一郎元首相は14日、相模原市で開かれた演説大会で講演し、原発について「かつて専門家から安全でコストが安く、クリーンエネルギーだと説明されたが、全部うそだと分かった」と述べ、政府の再稼働方針を批判した。
その上で、太陽光や風力など再生可能エネルギーへの転換を主張。「政府が今までの原発政策に充ててきた何分の1かの支援で、これから20~30年で、(東日本大震災前に)原子力発電で賄ってきた(日本全体の)3割程度の電源を賄うことが可能だ」との見方を示した。
「原発ゼロ」を精力的に説き続ける理由を「自然環境を大事にしながら、自然エネルギーで経済発展するという夢のある事業だ。原発がなくても困らず、成長できる国になる確信がある」と強調した。
演説大会は、津久井(相模原市緑区)出身で「憲政の神様」と呼ばれた尾崎行雄にちなみ、市民団体「尾崎行雄を全国に発信する会」が主催し、約500人が参加した。