南海トラフの巨大地震や中央構造線の断層による地震に見舞われる可能性のある愛媛県の伊方原発は、佐田岬半島の付け根にあるため重大事故が起きた場合は海路で逃げるしかありません。そんな事情にもかかわらず、司法の判断もあり、同原発は昨年8月に再稼働が強行されました。
その伊方原発で14日に海路避難の訓練が行われました。
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伊方原発で重大事故想定訓練 ドローンも活用
日経新聞 2017年11月14日
愛媛県は14日、四国電力伊方原子力発電所(同県伊方町)の重大事故を想定した防災訓練を実施した。大分県、海上保安庁など100機関、住民を含め約2万3千人が参加。ドローン(小型無人機)による情報収集訓練を初めて取り入れ、原発周辺の住民が大分県の港に向けてフェリーなどで避難した。
伊方原発は細長い地形の佐田岬半島の付け根に位置し、原発事故の際には西側の住民が孤立する恐れが指摘されている。訓練は地震により運転中の伊方3号機の原子炉格納容器が破損し、放射性物質が外部に放出されたとの想定で実施した。
小雨が降る中、ドローンは原発西側の球場を飛び立ち、数十秒ほどで地上90メートルの高さまで上昇。住民が港への避難に使う道路の様子を上空から撮影し、県庁の災害対策本部にリアルタイムで映像を送信した。
また、伊方町役場には臨時災害放送局を設置し、FM放送で避難指示情報を発信する訓練も初めて実施した。
原発周辺の住民は職員らに誘導されて三崎港などから民間のフェリーや海上自衛隊のホーバークラフト型揚陸艇に乗船、大分へ向かった。同原発の大規模な防災訓練は2016年8月の伊方3号機の再稼働後2回目。