ソフトバンクグループの孫正義社長は、サウジアラビアの電力会社に投資し、300万KW(原発3基分)の太陽光発電を進める方針を明らかにするとともに、日本でやりたくても電力会社が送電線の空容量がないから電力を受け入れられないと妨害していると批判しました。
これについて、京都大学のレポート「送電線に『空容量』は本当にないのか?」(安田陽教授・山家公雄教授、2017年10月2日)によると、電力会社が送電線の空容量がないというのは、各変電所の下流に接続する発電所の定格容量の単純和、あるいはそれを若干調整した量をベースにしているからと推測され、欧州や北米で推奨されている「実潮流ベース」で、東北電力の幹線14本について利用率を解析したところ、電力会社が全てで空容量ゼロとしているのに対して、年間最大運用量を基準とする利用率は2・0~18・2%に過ぎず、各幹線毎に約80%~98%の空容量があることが分かりました。
(注 同レポートはインターネットで公開されていて、そのURLは
諸外国では電線の容量不足という問題は生じていないのに、何故日本では空容量がないからという理由で再生可能エネ発電の電力の導入が阻まれているのか考えてみれば不思議なことです。日本だけが細目の送電線を採用しているというような、世界に通用しない基準を持っている筈はありません。
送電容量とか送電理論は素人には理解できないので、単純加算というようなごまかしの計算をしたとしか考えられません。
それが原発を最優先させるための策略であるのは言うまでもありません。
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孫社長「電力会社は意地悪」 電事連 “原発が優先”
テレビ朝日(ANN) 2017年11月18日
ソフトバンクグループの孫正義社長が、「原発規模の太陽光発電を日本で実現できないのは電力会社が意地悪をしているからだ」と批判したことについて、電力会社側は「原発が優先される」と説明しました。
ソフトバンク・孫正義社長:「今はやりたくても電力会社がつないでくれない。意地悪してますよね。どうして海外でできることが日本でできないのか」
孫社長は、サウジアラビアでは原発3基分の太陽光発電を進める計画があり、こうした事業を日本で行えないのは、日本の電力会社が送電線につなごうとしないからだと批判しました。これに対して電力会社からなる電気事業連合会の勝野会長は17日、「原発の再稼働を進めているため、送電網にはいずれ原子力で発電した電力をつなぐことになる」と説明しました。
孫社長 サウジで最大太陽光 日本の電力はいじわる
テレビ朝日(ANN) 2017年11月7日
ソフトバンクグループの孫正義社長は、サウジアラビアの電力会社に投資し、原発3基分の太陽光発電を進める方針を明らかにし、日本でやりたくても日本の電力会社がいかにいじわるで妨害しているかと批判しました。
孫正義社長:「いずれは、日本の門戸が開かれれば、もっと積極的に関わって行く可能性はありますが、今はやりたくても電力会社がつないでくれない。いじわるしてますよね。今回(サウジアラビアの電力会社の)経営に参画することによって、改めていかに日本の電力会社が言い訳でいじわるをしてるかということは、経営の中身から分かりますから。海外でできることが日本でできない」
孫社長は、国営サウジ電力という1社独占の企業の経営に参画すること明らかにし、来年にはサウジアラビアで、300万キロワット、原発3基分の太陽光発電を行う計画を明らかにしました。そのうえで、こうした事業を日本で行えないのは、日本の電力会社が送電線を独占し、発電してもつながないため妨害していることを指摘しました。孫社長は、福島の原発事故の後、原発がどれほど危険なものかが分かり、自然エネルギーに参入してノウハウが蓄積しました。日本でできないから、地球規模でやりやすい所からやるとしています。サジアラビアでは、AI(人工知能)やIOT(モノのインターネット)を使って、従来の電力会社とは違う最先端の自然に優しい今までで一番安い価格で行うとしています。