東電(原子力~廃炉等支援機構)は7月ころまで、福島第1原発1、2号機の燃料デブリの取出し工法について、「気中-横アクセス工法」(格納容器の下方に横穴を開け、遠隔操作のロボットアームで掻き出す方法)を推奨していましたが、それは断念し、新たに格納容器に穴を開けたりはせず、小型ロボットを投入して小石や砂状の燃料デブリを取り出す方法にすることを明らかにしました。
水封状態でなく、気中でデブリを扱うことはこれまで国際的にも例がなく、水封による放射線の減速がないまま空中で莫大な放射能が放射されるのにどう対処するのか、一体どのような技術があるのか注目されていましたが、そうした工夫は特になかったということのようです。お粗末な話です。
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2021年からの「燃料デブリ」取り出し 事実上の断念
テレビ朝日 2017年10月31日
東京電力は福島第一原発で溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」について2021年から取り出し開始を目指すとしていましたが、事実上、断念しました。
原子力規制委員会の会合のなかで、東電は燃料デブリの取り出しについて新たに格納容器に穴を開けたりはせず、小型ロボットを投入して小石や砂状の燃料デブリを採取することを明らかにしました。
東京電力:「まず、サンプリングと変わらないじゃないかということにつきましては、開口部を作らないで取り出すということになると、形としてはサンプリングと変わらないということだと思います」
東電と経済産業省は2021年から格納容器の側面に穴を開け、大型のロボットを使って燃料デブリを取り出す計画を示してきましたが、事実上の断念となります。