高レベル放射性廃棄物の最終処分場を巡る住民との意見交換会に、広告業務を担った孫請け企業が謝礼を約束して学生を動員した問題で、主催者のNUMOは参加者数のノルマの存在を否定しましたが、一方で国の会合で定期的に理解活動進捗の成果を求められることも明らかになりました。
経産省ではNUMOが開いた説明会などの在り方がたびたび議論になり、女性や若年層の参加者が少ないことが指摘されたということで、それへの対応であった可能性があるということです。
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背景に国への成果報告 核ごみ意見交換会 孫請けが謝礼約束
東京新聞 2017年11月16日
原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場を巡る住民との意見交換会に、広告業務を担った孫請け企業が謝礼を約束して学生を動員した問題で、主催者の原子力発電環境整備機構(NUMO)は十五日までに参加者数のノルマの存在を否定したが、一方で国の会合で定期的に理解活動の進捗(しんちょく)状況を説明する必要があり、成果を求められる背景があった。
問題があった一連の意見交換会は、七月に経済産業省が最終処分場の候補地となり得る地域を示した「科学的特性マップ」を公表したことを受けて十月に始まった。
経産省では最終処分を議論する有識者会合がマップ公表までの四年間にも計三十一回開かれた。NUMOが開いた説明会などの在り方がたびたび議論になり、女性や若年層の参加者が少ないことが指摘された。NUMOは小規模な勉強会を含めた活動実績を細かく報告、昨年九月の会合では「タウン誌に告知広告を載せるなどして参加する女性と学生の割合が増えた」と説明していた。