米山隆一知事と資源エネルギー庁の日下部聡長官が10日、新潟県庁で会談し、柏崎刈羽原発6・7号機の重大事故に備えた国の総合防災訓練を来年中に実施する方向で合意しました。
知事は「一つの目安とし、広域避難計画は今年中に一定のものができ、来年に一度は総合訓練をやってみる。具体的にすりあわせて進めたい」と述べました。
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原発事故想定 国の総合防災訓練を来年実施へ
米山隆一新潟県知事とエネ庁の日下部聡長官が合意
産経新聞 2018年1月11日
米山隆一知事と経済産業省資源エネルギー庁の日下部聡長官が10日、新潟県庁で会談し、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(柏崎市、刈羽村)の重大事故に備えた国の総合防災訓練を来年中に実施する方向で合意した。県は年内にも広域避難計画を策定した上で避難訓練に取り組み、国の総合防災訓練に向けた準備を整える構えだ。
同原発が昨年12月末、原子力規制委員会の新規制基準に基づく安全審査に正式に合格したことを受け、日下部長官は政府の方針を示した世耕弘成経産相の文書を米山知事に手渡した。
政府は、平成26年に閣議決定したエネルギー基本計画に基づき、規制委の審査に合格した原発は再稼働を進める方針。日下部長官は、再稼働は二酸化炭素やエネルギーコストの削減、エネルギー自給率の向上につながるとした上で「福島第1原発の廃炉の費用(捻出)にも貢献する」と語り、柏崎刈羽原発の再稼働の意義に理解を求めた。
また、広域避難計画は地元の実情に応じた実効性のある内容にすべきだと指摘し「具体的なスケジュール感を国と知事、国と地元の間で共有しながら一歩ずつ進めたい」と述べるとともに、県が独自に進める原発事故の検証作業にも貢献できるとの認識を示した。
米山知事は「一つの目安として承る。(広域避難計画は)今年中には一定のものができ、翌年に一度は(総合訓練を)やってみる。具体的にすりあわせて進めたい」と応じた。
会談後、日下部長官は「具体的なスケジュールを仮置きしながら一歩一歩、論点を明らかにし、解決を見いだす作業が大事だ」と記者団に説明した。県の検証作業に米山知事が3年程度を想定している点に関しては「コメントは控えたい。国がやるべきことはどんどんやっていく」と述べるにとどめた。