福島原発事故で新潟県下越地方に避難した中1女子生徒が昨年、いじめを受けて一時不登校になった問題で、第三者委員会は29日、孤立感を相談した女子生徒に担任が「気のせいではないか」と述べたことや、国語の教諭が、いじめを訴える作文を見落としたことも不適切だったとする検証結果と再発防止策を報告書にまとめ、地元の教育委員会に提出しました。
女子生徒は現在通常通り登校しているということです。
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中学の対応「不適切」原発避難いじめで第三者委 新潟
時事通信 2018年1月29日
東京電力福島第1原発事故で新潟県下越地方に避難した公立中学1年の女子生徒が昨年、いじめを受けて一時不登校になった問題で、第三者委員会は29日、学校などの対応が不適切だったとする検証結果と再発防止策を報告書にまとめ、地元の教育委員会に提出した。
報告書によると、女子生徒は2012年、福島県から避難し、直後から同級生に「きもい」などと言われた。中学に進学後も、名前に「菌」を付けた鬼ごっこが行われるなどして不登校になった。
当時、孤立感を相談した女子生徒に担任が「気のせいではないか」と述べたとして、「不適切な対応」と指摘。国語の教諭が、いじめを訴える作文を見落としたことも「真摯(しんし)に読んでいれば把握できた」とした。
原発事故からの避難といじめとの関連については、「被害生徒が関連性があると受け止めても無理はない」と言及した。
再発防止策では、全職員が組織的に対応する体制づくりや、子供が相談しやすい環境整備などを学校や教委に求めた。
教委によると、女子生徒は現在、通常通り登校しているという。