2014年10月11日土曜日

大間 函館市を無視と市長|川内 住民説明会 大半が疑問|志賀 フィルターなしで安全と|他

 大間原発の建設差し止め訴訟で函館市の工藤寿樹市長が、「函館市に訴える資格がないというのは話にならない原告適格がないと訴えの却下を求めた国とJパワーを非難し「原告適格が認められれば確実に勝訴できる」と語りました。
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 9日、九州電力川内原発が新基準に合致したことについて、地元同意の一環として、原子力規制委よる周辺住民への説明会が行われました今後30キロ圏内の市町で15日まで順次一日ずつ開く予定で、抽選で選ばれた約千人が参加しました。
質疑では10人の質問者のうち人までが原発再稼働に納得せず、審査は机上のもの「全く説得力がない」との厳しい意見も出ました
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 北陸電力は、志賀原発2号機の審査申請の書面に、事故対策設備「フィルター付きベント」設置を盛り込まなかったことについて「2号機は沸騰水型の最新型。無くても放射性物質を低減できる」との見解を示しました。規制委基準を満たさないと再検討を求めたことへの反論です。しかし北陸電は申請前から、2015年度中の完成を目指しフィルター付きベントの設置工事を進めているので、できればそれが完成する前に審査合格を得たいという作戦ではないかと思われます。
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 福島原発の汚染水を浄化する装置「ALPS」が、またフィルター部分でトラブルを引き起こしました。
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「私たちを無視」と函館市長 大間原発訴訟
河北新報 2014年10月10日
 大間原発(青森県大間町)の建設差し止めを求めて、国と電源開発(Jパワー)を相手に訴訟を起こしている北海道函館市の工藤寿樹市長が、同市役所で、河北新報社などの取材に応じて「自治体に訴える資格がないというのは話にならない」と述べ、原告適格がないとして訴えの却下を求めた国とJパワーを非難した。
 
 工藤市長は、裁判所が原告適格で住民訴訟などを却下できたのは、これまでは東京電力福島第1原発のような事故がなかったためだと指摘。
 福島県で住民が避難のため散り散りになっている現状を挙げ、「原発事故により自治体が一方的に危険を与えられ、崩壊することがあり得る」と強調した。
 市側は訴訟で、国の建設停止命令または市が同意するまでの建設停止命令などを求めている。
 工藤市長が問題視しているのは(1)国とJパワーは大間原発の建設再開に際し説明会などを開かなかった(2)新規制基準の適合性審査を申請せずに建設を再開した(3)30キロ圏内の自治体は避難計画の策定が義務付けられているのに、建設稼働に意見を述べる同意権の範囲は10キロ圏内の自治体に限られる-など。
 工藤市長は「(国とJパワーは)私たちを全く無視している。原発の安全性の話になると訴訟は泥沼にはまるため、今回の訴訟では手順手続きに重点を置いた」と説明。仮に、国とJパワーが30キロ圏内の自治体に同意権を与え、有効な避難計画の策定を建設の条件にした場合には、訴えを取り下げることも検討するという。
 今後の訴訟の見通しについては工藤市長は「原告適格が認められるかが関門。認められれば確実に勝訴できる」と語った。
 
 
川内原発 初の住民説明会 質問 大半が再稼働疑問視
東京新聞 2014年10月10日
 九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)が原発の新基準を満たすとの審査結果について、原子力規制委員会による周辺住民への説明会が九日、立地する薩摩川内市であった。再稼働に必要な地元同意の一環だが、住民からは審査内容への疑問にとどまらず、住民との対話が足りないとの意見や、原発にたまり続ける使用済み核燃料への心配などが噴出した。
 説明会は県が要請し、原発から三十キロ圏内の五市町で十五日まで順次、各市町一日ずつ開く。薩摩川内市の説明会には抽選で選ばれた約千人が参加した。
 冒頭で規制委事務局の職員が審査結果を説明。川内原発では地震と津波の想定を厳格化し、その上で原発の冷却を維持できるよう非常用電源や冷却設備が多重化・多様化されたなどと強調し、理解を求めた。
 しかし質疑では、十人の質問者のうち九人までが、原発再稼働を疑問視。使用済み核燃料や、再処理した後の核のごみの処理に見通しがない中、「再稼働すれば使用済み核燃料はたまるばかり。当地に押しつけることにならないか。あり得ない」と批判の声が上がった。
 規制委の審査は机上のものにすぎないとして「全く説得力がない」との厳しい意見も。ある発言者は、重大事故時に住民が安全に逃げるための避難計画が充実しないうちは再稼働は認めないとした。参加を申し込んだのに抽選に外れた市民もおり、「住民の思いを軽々しく扱っている」との声も出た。
 説明会は午後七~八時半の予定だったが、他にも多くの市民が質問を希望。しかし主催者側は「既に予定時間を過ぎた」と、午後九時で打ち切り、参加者は不満を口にした。
 説明会は日置市、いちき串木野市、阿久根市、さつま町でも開く。県は説明会の後、早ければ十二月の県議会で再稼働の是非を審議し、結果を踏まえて再稼働に同意するかを判断する。ただ、説明会の参加者アンケートなどで住民の納得が得られていないと判断した場合は、追加で説明会を開く可能性もある。
 
 
フィルターなしで「安全」 志賀2号機、北陸電が見解
東京新聞 2014年10月10日
 北陸電力は九日、志賀原発2号機(石川県志賀町)が規制基準に適合しているかどうか確認する原子力規制委員会への審査申請の書面に、事故対策設備「フィルター付きベント」設置を盛り込まなかったことについて「2号機は沸騰水型の最新型。無くても放射性物質を低減できる」との見解を示した。
 石川県原子力環境安全管理協議会で、北陸電担当者が説明した。
 
 規制委は基準を満たさないとして再検討を求めており、北陸電が反論した形。ただ北陸電は申請前から、二〇一五年度中の完成を目指し2号機でフィルター付きベントの設置工事をしている。
 協議会後、北陸電の金井豊副社長は「当社の考えは基準に合っている。審査の場で規制委に説明し、理解を得たい」と述べた。
 フィルター付きベントは、事故時に原子炉格納容器の破損を防ぐために放射性物質を減らして容器内の蒸気を放出する機能を持っている。同社は以前から補完的な設備と捉えており、既存のベントと格納容器冷却装置で十分安全性確保ができるとの立場を取っている。
 
 
フィルター部分でまた不具合=処理水の白濁-福島第1
時事通信 2014年10月10日
 東京電力は10日、福島第1原発の汚染水を浄化する装置「ALPS」(アルプス)1系統の処理水が白濁した問題で、同じトラブルで既に対策を取っていたフィルター部分で再び何らかのトラブルが起きたことが原因と発表した。