鹿児島県川内原発周辺5市町で実施した住民説明会の理解度調査のアンケートで、半数近くが「良くなかった」と回答しました。県は事故時の避難計画など審査内容以外への対応が不十分だったとし、追加の説明会を29日に日置市で開催することを決◇ ◇
22日、小泉氏が「地域再生エネルギーシンポジウム」で挨拶し、「原発ゼロで、再生可能エネルギーで日本経済は発展する、そういう方向に持っていかなければならない」と呼び掛けました。また政府が世界一厳しいとする新規制基準についても「米国、英国、フランスなどと比べてどこが厳しいのか、全然示していない」と指摘しました。
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22日、指定廃棄物の最終処分場をめぐり、宮城県栗原市側と環境省側の学者らによる意見交換が行われ、候補地の一つ同市深山嶽では、ボーリング調査を候補地内の計4地点で実施することで合意しました。地表から最深90メートル掘り、地層の構造を調べるということです。
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福島原発1号機の原子炉建屋の建屋カバーの解体作業が始まった22日、周辺自治体の住民や首長からは「燃料取り出しへ向けた第一歩」と前向きに受け止める声の一方で、放射性物質の飛散を懸念する声が根強く出ました。カバー解体が次の段階に進むために必要な作業と分かっていても、「また汚されては」と思いは複雑です。
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川内原発説明会「良くない」半数 追加開催へ
東京新聞 2014年10月22日
鹿児島県は22日、国の新規制基準に適合した九州電力川内原発(同県薩摩川内市)に関して開いた住民説明会で、参加者を対象に実施したアンケート結果を発表した。適合と判断した原子力規制委員会の審査結果の理解度を調べるもので、説明会の感想について半数近くが「良くなかった」と回答した。
説明会は薩摩川内市など原発周辺5市町で実施したが、再稼働に懸念を示す声が相次いだ。県は事故時の避難計画など審査内容以外への対応が不十分だったとし、追加の説明会を29日に日置市で開催することを決めた。(共同)
小泉氏「原発ゼロで発展を」 再生エネシンポ
東京新聞 2014年10月23日
再生可能エネルギー事業への金融面での支援に取り組む城南信用金庫などが主催する「地域再生エネルギーシンポジウム」が二十二日、東京都品川区の城南信金本店で開かれた。同信金のシンクタンク「城南総合研究所」の名誉所長を務める小泉純一郎元首相があいさつし、「原発ゼロで、再生可能エネルギーで日本経済は発展する、そういう方向に持っていかなければならない」と呼び掛けた。
小泉氏は、九州電力川内原発の再稼働を「原子力規制委員会の田中(俊一)委員長が『新しい基準に合格したが安全とは申し上げられない』と言っているにもかかわらず、政府は安全だから再稼働させようとしている」と批判。政府が世界一厳しいとする新規制基準についても「米国、英国、フランスなどと比べてどこが厳しいのか、全然示していない」と指摘した。
また再エネを支援する弁護士でつくる「えねべん」の島昭宏代表理事は、電力会社が再エネの買い取り手続きを相次いで中断した問題について「電力会社の『お願い』にすぎず、法的根拠はない」などと語った。
<最終処分場>(宮城県)栗原4地点で掘削調査へ
河北新報 2014年10月23日
福島第1原発事故で発生した指定廃棄物の最終処分場をめぐり、栗原市側と環境省側の学者らによる意見交換が22日、仙台市青葉区のKKRホテル仙台であった。候補地の一つ同市深山嶽では、ボーリング調査を候補地内の計4地点で実施することで合意した。地表から最深90メートル掘り、地層の構造を調べるという。
環境省は近く、他の県内候補地の加美、大和両町と合わせて同時にボーリング調査を始める方針。各地の市民団体が開始に反発するのは必至で、現地での詳細調査は新たな局面を迎える。
意見交換は栗原市が詳細調査の条件として求めていた。同省が8日に始めた地表地質踏査を基に非公開で行われた。
出席者によると同省は3地点の掘削を提示。栗原市が1地点の追加を要請し受け入れられた。2008年の岩手・宮城内陸地震で崩落した荒砥沢ダムなど周辺の地質も考慮することで合意した。
意見交換後、佐藤勇市長は「3市町同日を絶対条件としてボーリングはするべきだ。冬に風や雪の状況も見たらどうかと提案した」と述べた。同席した市アドバイザーの宮城豊彦東北学院大教授(地形学)は「3候補地ともできるだけ丁寧なデータを並べ、横一線で審査することが大事だ」と指摘した。
環境省指定廃棄物処分等有識者会議の田中勝座長は「詳細調査の結果や最新データを基に安全性を評価したい」と語った。谷和夫委員は「(宮城教授を含め)専門家同士の意見で異なる点はなかった」と述べた。
環境省は「人や資材の都合もあるが、できるだけ早く3市町とも同じ日にボーリングに入りたい」との意向を示した。
「帰還のため」「不安」 第1原発1号機・建屋カバー解体
福島民友ニュース 2014年10月23日
「正直、不安だ」。水素爆発で大破した東京電力福島第1原発1号機の原子炉建屋に設置していた建屋カバーの解体作業が始まった22日、周辺自治体の住民や首長からは「燃料取り出しへ向けた第一歩」と前向きに受け止める声の一方で、放射性物質の飛散を懸念する声が根強く出た。「見守るしかない」。作業の不透明さが解消されない中、県民は一日も早い収束を望む。
「とにかく細心の注意が必要だ。放射性物質がまた飛散するようでは困る」。双葉町から茨城県北茨城市に避難する斉藤宗一さん(64)は、スマートフォンを使い、出先で作業着手のニュースをチェックしながらつぶやいた。自宅は県内の除染で出た汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設の建設予定地。政府が示した土地の買い取り価格には不満を持つ中で、作業の初日を迎えた。カバー解体が次の段階に進むために必要な作業と分かっていても、「また汚されては」と、思いは複雑だ。