福島のサケ、試験捕獲始まる 漁再開へ放射能の影響調査
朝日新聞 2014年10月21日
東京電力福島第一原発事故で大部分が避難指示区域となった福島県楢葉町を流れる木戸川で21日、放射性物質の影響を調べるサケの試験捕獲が始まった。漁協組合員らは下流に張った網に上流から網を流して追い込む「合わせ網漁」でサケを取り、検査場に運んだ。
木戸川では主に採卵のためのサケ漁が続いてきた。1河川あたりの捕獲量で本州一になったこともあるが、事故後は県が出荷を禁じている。2012年秋からの試験捕獲で、食品衛生法の放射性物質濃度の基準(1キロあたり100ベクレル)を超えたことはなく、漁協は来年秋以降の漁再開を目指す。(伊藤弘毅)