TBS 2014年10月3日
スウェーデンの新たな首相が原子力発電所を将来的に全廃する方針を示しました。
スウェーデン議会は2日、先月の選挙で勝利した中道左派政党、社会民主労働党のステファン・ローベン党首を新たな首相とすることを承認しました。
これに先立ち、ローベン党首は、連立を組むことになる緑の党などと、将来的に原子力発電所を全廃することで合意したということです。
ローベン党首は公共ラジオで、「『原発は廃止すべし』が新政権の出発点だ。100%再生エネルギーにしなければならない」と述べましたが、廃炉の期限などは具体的に決めておらず、まずは、原発の新規建設の凍結などに着手する意向です。
スウェーデンでは原発が3か所で稼働していて、国の総発電量の40%を占めています。1980年の国民投票では一度は原発全廃の方針を決めましたが、中道右派の前政権が方針を見直し、老朽化した原子炉の建て替えを認める法律が2010年に成立していました。