2014年12月3日水曜日

規制委、六ヶ所村の断層構造を調査 火砕流も

 六ヶ所村の核燃料再処理工場の地下に活断層が走っている可能性があることを、変動地形学者の渡辺満久氏・中田高氏が2008年に指摘しました。日本原燃はそのすぐ後で活断層を否定する見解を発表しましたが、それ以降六ヶ所村の活断層問題が注目されるようになりました。
 原子力規制委の石渡委員と規制庁の担当者ら11人は1日、日本原燃が敷地内の出戸西方断層の南端と主張する箇所で掘った試掘溝や、断層が露出する崖を視察し断層の構造を調べました。
 2日には活火山である十和田の噴火に伴う火砕流の堆積物などを確認します
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<再処理工場> 規制委、断層構造を慎重に判断
河北新報 2014年12月02日
 原子力規制委員会は1日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の敷地内と周辺の断層について、初めての現地調査を始めた。石渡明委員は工場近くにある活断層「出戸西方断層」の南端に関して「地下構造などのデータをもう少し出してもらい、慎重に判断したい」と述べた。
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 石渡委員は「事業者の説明は納得できた」と話したが、試掘溝にある小断層については「出戸西方とどういう関係にあるか、新しいデータを含め考える必要がある」と注視する考えを示した。
 原燃は小断層について、出戸西方断層とは向きが逆で、震源になり得る活断層ではないとしている。今後、地下構造把握のために行った人工地震波探査の調査結果をまとめ、規制委に示す考え。
 規制委は2日も現地調査を続行。敷地内断層の試掘溝やボーリング調査で得た試料、活火山の十和田(青森、秋田両県)の噴火に伴う火砕流の堆積物などを確認する。
 出戸西方断層をめぐっては、原燃が長さを南北10キロと主張してきたが、規制委は裏付けが不十分だとして詳しい調査を要求。先月の審査会合で、原燃は「断層が南方に延びる地下構造は認められない」と中間報告した。
 

出戸西方断層の試掘溝を調査する
規制委のメンバーら=青森県六ケ所村