2014年12月10日水曜日

もんじゅ再開に最大限努力|松戸市指定廃棄物を持ち帰り

 原子力開発機構は10月1日付で、高速増殖炉「もんじゅ」を技術的に支援する「もんじゅ運営計画・研究開発センター」を設置しました。長大な時間と莫大な費用を投じても一向に完成しない「もんじゅ」ですが、当面は大量の機器点検漏れで運転再開の準備停止を命じられているのを解除することに取り組むということです。
 福島原発の事故を契機に、空気や水に触れると燃焼したり爆発する液化ナトリウムを熱媒体として使う最も危険な装置として、開発を続けるべきかの見直しを迫られていたのですが、元の木阿弥で「もんじゅ」も結局そのまま復活する方向です。
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 来年3月末までに国が最終処分場を確保することを前提に、千葉県松戸市など放射能で汚染された焼却灰などを手賀沼終末処理場に一時保管していましたが、最終処分場の目処が立たないために、松戸市は約52トン来年1月14日までに全部持ち帰ることにしました。
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もんじゅ再開 最大限努力
読売新聞 2014年12月09日
◇研究開発センター長 家田氏に聞く
 
 日本原子力研究開発機構は10月1日付で、高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)を技術的に支援する「もんじゅ運営計画・研究開発センター」を設置した。もんじゅは大量の機器点検漏れで、運転再開の準備停止を命じられたまま。命令解除に向けた取り組みや今後の見通しを、家田芳明センター長に聞いた。(聞き手・高橋健太郎)
 
 ――センターの役割は。
 もんじゅ本体の職員に運転や保守管理に専念してもらうため、支援組織として発足した。安全性を向上させるための技術的な検討や、中長期的な研究開発計画の立案などを手がける。
 また、命令解除に必要な報告書の取りまとめもセンターの役割だ。当初は11月中をめどに原子力規制委員会に提出する方針だったが、誤りがないよう慎重にチェックしており、提出は今月中旬の見込みになった。
 
 ――命令解除の見通しはどうか。
 (研究開発の方向性を示した)原子力機構の新たな中期計画が来年4月に始まるので、それまでにめどをつけたい。しっかりした報告書に仕上げるため、機器の点検計画などの記載内容に、誤りがないかを慎重にチェックしている。
 
 ――仮に命令が解除されても、運転再開へのハードルは高い。
 敷地内の破砕帯(断層)が活断層かどうかを評価する有識者会合が、今月4日に再開された。(運転再開の前提となる)安全審査の新規制基準はまだ確定していないが、こういった苦労を経て技術者は成長する。もんじゅが研究成果を出すには「動かしてなんぼ」。規制委が求める資料やデータの提出に迅速に応じるなど、運転再開を目指して最大限の努力をしたい。
 
 
松戸市:指定廃棄物を持ち帰り 手賀沼処理場の52トン
毎日新聞 2014年12月09日
 千葉県松戸市は10日、手賀沼終末処理場(我孫子、印西市境)に一時保管中の汚染焼却灰などの指定廃棄物約52トンの持ち帰りを開始する。毎週3日搬出し、松戸市内のクリーンセンターの汚染焼却灰保管用仮設建物に運び込み、来年1月14日までに全てを移したい考え。
       
 県によると、県内約3600トンの指定廃棄物のうち2584トンが松戸、柏、流山の3市から発生。うち約526トンが同終末処理場に一時保管されている。
 県は、手賀沼での保管期限の来年3月末までに国が最終処分場を確保するのは困難と判断し、3市に対し各市で仮保管するよう提案していた。【橋口正】