2014年12月13日土曜日

誤操作で冷却停止 2号機プール|汚染地下水放出で説明会|大熊町が中間貯蔵施設 受け入れ

 東京電力は11日、11月に2号機の使用済み核燃料プールの冷却が一時的に停止したのは、作業員が誤って制御用空気圧縮機の運転スイッチ切ったのが原因だった可能性が高いと発表しました。制御用空気圧を喪失すれば設備が動かなくなるのですから重大警報が出る筈です。それなのに5時間も原因不明で復旧できなかったというのは何んとも不可解です。
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 福島原発の建屋周辺の井戸「サブドレン」などから汚染地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画について、県漁連は11日、相馬双葉漁協所属の漁業者を対象に説明会を開きました。出席した漁業者からは「放出されれば風評被害が必ず生じる」「必要性は理解できるが、補償問題などの対策が不十分」など不満の声が上がりました
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 福島県内の除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設について建設候補地となっている福島県の2つの町双葉町と大熊町のうち大熊町は、12日、建設を受け入れる方針を決めました。候補地の自治体が受け入れを決めたのは初めてです。
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スイッチ誤操作で冷却停止 福島第1原発2号機プール
東京新聞 2014年12月11日
 東京電力は11日、福島第1原発2号機で11月に使用済み核燃料プールの冷却が一時的に停止するトラブルがあり、作業員が誤って周辺機器の運転スイッチに触れて切ってしまったのが原因だった可能性が高いと発表した。
 
 東電によると、プールの冷却停止は11月27日午後に発生した。冷却を制御する弁に空気を送るコンプレッサーと呼ばれる機器が停止して弁が閉じ、プールから水がくみ上げられなくなったことが原因と分かった。約5時間後に別の機器を起動して冷却を再開したため、燃料に異常はなかった。(共同)
 
 
「漁業者に寄り添って」 汚染地下水放出で説明会
福島民友ニュース 2014年12月12日
 東京電力福島第1原発の建屋周辺の井戸「サブドレン」などから汚染地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画で、県漁連は11日、相馬市で相馬双葉漁協所属の漁業者を対象に説明会を開いた。
 国と東電は計画について「海洋汚染を防ぐとともに、確実な廃炉のため必要な対策」と理解を求めた。佐藤弘行同漁協組合長は「東電と国は安全性と必要性の説明に終始している。放出による弊害と対策など漁業者の心に寄り添った対応をしてほしい」と注文を付けた。
 糟谷敏秀内閣府廃炉・汚染水対策担当室長、東電の新妻常正福島復興本社副代表らがサブドレンと地下水ドレンの運用方針案や試験運転の結果についても説明。
 出席した漁業者からは「放出されれば風評被害が必ず生じる」「必要性は理解できるが、補償問題などの対策が不十分」など不満の声が上がった。
 説明会終了後、新妻副代表は「引き続き、漁業者の皆さんに理解を得られるようにしていく」としたが、今後のスケジュールについては明言しなかった。
 
 
中間貯蔵施設 大熊町が受け入れ方針決定
NHK NEWS WEB 2014年12月12日 
福島県内の除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設について建設候補地となっている福島県の2つの町のうち大熊町は、12日、建設を受け入れる方針を決めました。候補地の自治体が受け入れを決めたのは初めてです。
 
政府は福島県の双葉町と大熊町のおよそ16平方キロメートルの土地に福島県内の除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設を建設する計画で、来年1月からの搬入開始を目指しています。
建設を巡っては、ことし9月、県が受け入れを表明し、その後、国が、地権者と建設候補地の土地の買い取りなどの交渉を進めていますが交渉は難航しています。
このうち会津若松市にある大熊町の仮の役場では、12日午前、町議会の全員協議会が開かれ、渡辺利綱町長が「復興を進めるためにも町として施設の建設を受け入れたい」と説明したということです。
これを受けて議会で協議した結果、補償の内容には不満が残るとしながらも、地権者への一定の説明は尽くされたうえ、復興や生活の再建を早く進めるためにはやむをえないとして建設を受け入れる方針を決めたということです。
候補地の自治体が建設の受け入れを決めたのは初めてです。また、候補地の双葉町については建設を受け入れるかどうか明らかにしていません。
大熊町では来週、行政区長を集めて建設受け入れの方針を説明し、来年1月にはすべての住民を対象にした懇談会を開き、理解を求めたいとしています。
これについて福島県大熊町の渡辺利綱町長は、「町としても判断を下す時期だと考えている。ただ、あくまで建設の受け入れであり、搬入を始めるに当たっては国に安全協定の締結などをしっかりと守ってもらい、地権者の生活再建や町の復興についても支援を求めていきたい」と話しています。
また、大熊町議会の千葉幸生議長は、「住民への支援や再建を進めていくためにも受け入れを表明して一歩前に進んでいきたいということだったので議会としても了承した。国に対しては、地権者からの要望をしっかり受け止めていただき、住民や町への支援に協力をいただきたい」と話しています。