河北新報 2016年6月3日
リサイクル燃料貯蔵(RFS)は2日、むつ市に立地する使用済み核燃料中間貯蔵施設の今年10月の操業開始を断念することを明らかにした。延期は6回目。
RFSによると、原子力規制委員会による新規制基準適合性審査が終わっていないことが要因。審査会合が114回開かれたが、基準地震動や地盤の安定性などの議論が残っており、10月までに操業することは事実上不可能となっていた。
規制委は1日、これまで非公開だった同施設の審査会合を公開にすると決定。次回6日の会合でRFSが今後の審査行程を説明する中で、操業延期について述べる予定になっている。具体的な操業開始時期は9月ごろまでに決めるという。
むつ市の宮下宗一郎市長は「6回目の延期は極めて遺憾。操業開始の期限を守れないことは会社と地域の信頼関係に傷がつく行為。(RFSには)操業開始の確実な期限を設定し、努力してほしい」とコメントした。