時事通信 2016年6月28日
東京電力福島第1原発周辺自治体の住民らに配られる「原子力立地給付金」の原資を積み立てている福島県の基金が2017年度中に枯渇する見通しであることが28日、分かった。県は今秋にも周辺自治体から意向を聞き取り、今年度中に給付金を廃止するかどうか判断する方針だ。
枯渇する見通しなのは、原発周辺地域の振興に使われる基金のうち、福島第1原発周辺9市町村の住民や事業所に配る約3万3770件の給付金分。15年度末時点の残高は約2億8000万円で、16年度末の残高は約5000万円となる見通しだ。
県は今秋にも9市町村と協議。市町村側の意向を踏まえ、廃止するか、新たな財源を確保して給付を続けるかについて検討する。