2018年2月5日月曜日

05- 川内原発 過去最大規模の防災訓練 計4400人が参加

 九電川内原発の重大事故を想定した鹿児島県と原発30キロ圏9市町による防災訓練が3日行われ、過去最大規模の計4400人が参加しました。
 大規模訓練は20158月の1号機再稼働以降3回目です
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川内原発 過去最大規模の防災訓練 計4400人が参加
毎日新聞2018年2月4日
 九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の重大事故を想定した県と原発30キロ圏9市町による原子力防災訓練が3日あった。大規模訓練は2015年8月の1号機再稼働以降3回目。薩摩半島西方沖で最大震度7の地震が発生し、2号機から放射性物質が放出したとの想定で、過去最大規模の計4400人が参加した。

 原発構内の緊急時対策所には、須藤礼所長以下社員約70人が集まり、事故発生を内閣府や自治体など約50機関にファクスと電話で連絡した。福岡市の九電本社から瓜生道明社長もテレビを通じて「必要な物資は速やかに連絡を」と指示した。

 今回初めてあった園児の保護者への引き渡し訓練には、8施設が参加。原発から約16キロのいちき串木野市立生福保育所に1歳の長女を預ける川畑陽香さん(31)は「普段も会社から30分はかかる。もし事故があれば、渋滞が心配」と話した。

 甲状腺被ばくを予防する安定ヨウ素剤については、汚染状況を調べる検査場に到着する前の段階での配布を初めて試みた。阿久根市では市民の一部がバスで約30キロ離れた熊本県津奈木町へ。バスを止め、マスクを着用したスタッフが車内でヨウ素剤を配布した。

 原発の防災対策などを議論する県の専門家委員会のメンバー12人のうち7人は、一般住民よりも一段階前に避難を始めるグループホームの避難状況などを視察。原子力コンサルタントの佐藤暁氏は、避難で体調が悪化する懸念もあることから「命を救うことが目的ということを関係者に徹底させるのが大事」と臨機応変な対応の必要性に言及した。

 訓練を視察した三反園訓知事は「反省点を踏まえ、防災計画見直しに生かしたい。防災対策に終わりはない。さまざまな事を想定した実効性ある訓練にしていかねばならない」と語った。【降旗英峰、杣谷健太】