ふげん燃料搬出、延期表明 26年度に完了、原子力機構
日経新聞 2018年2月26日
日本原子力研究開発機構の児玉敏雄理事長は26日、廃炉作業中の新型転換炉ふげん(福井県敦賀市)の使用済み核燃料について、2017年度としていた搬出完了時期を26年度に延期すると表明した。福井県庁で同日行われた西川一誠知事との会談で述べた。
当初、搬出先としていた機構の東海再処理施設(茨城県東海村)が廃止となり、新たな搬出先が見つからないため。機構は代替策として、海外での再処理に向け関係機関と調整を進めているが、難航している。
近く、搬出時期を変更した廃炉計画の認可を原子力規制委員会に申請する。33年度としている廃炉完了時期は変更しないという。
ふげんは1979年に本格運転を開始し、03年に運転を終了。738体あった使用済み核燃料のうち、272体は07年までに東海再処理施設に搬出したが、08年に同施設の耐震補強工事のため中断。
その後、東京電力福島第1原発事故を踏まえた原子力施設の規制基準強化に伴い、機構が東海再処理施設の廃止を決めたため、残り466体の搬出先がなくなっていた。〔共同〕