静岡県は浜岡原発重大事故時、避難所に向かう住民をいったん「避難経由所」に集結させそこからバスで格避難所に移送する構想です。
16日、住民約300人を含む約800人が参加して、避難経由所の運営を中心とする広域避難計画の検証を行いました。
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原発「避難経由所」課題は 浜岡重大事故想定、初の運営訓練
静岡新聞 2018年2月16日
静岡県と中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)周辺の11市町は16日、原子力防災実動訓練を磐田市の竜洋海洋公園や新東名高速道静岡サービスエリアなどで実施した。同原発で過酷事故が起きた想定。避難所に向かう住民をいったん集約する「避難経由所」の運営訓練を初めて行い、住民約300人を含む約800人が広域避難計画を検証した。
事故発生時に原発の31キロ圏から出るためには、放射能汚染検査や除染を受ける。竜洋海洋公園では、県や中部電力、医療関係者らがゲートモニターなどを設置して退域時検査場所を開設。自宅からバスや自家用車に見立てた公用車で避難してきた住民を対象に、スクリーニング検査や簡易除染を行った。負傷者の搬送や、検査の証明書の発行も実施した。
御前崎市と島田市の住民は、検査場所を通過後、避難所へ向かう際の目印となる「避難経由所」が設置された牧之原市の原子力防災センターを目指した。避難経由所では、避難者の名簿作成や避難所の振り分けなどの検証が行われた。
■浜岡重大事故想定 立ち入り制限確認 牧之原
静岡県と県警、牧之原市は16日、県原子力防災訓練の一環で、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)から約9キロの牧之原市相良の150号沿いで、警戒区域を設定し人の立ち入りを制限する訓練を行った。
150号沿いに「立入禁止」と表示した看板を設置。防護服を着た警察官や市職員は、一般住民と災害対応目的の市関係者が車両で通りがかったと想定し、車両を空き地に誘導し立ち入り目的を聞き取った。一般住民は立ち入りを認めず、市職員は無線で身分を本部に確認した上で通行を許可した。