九州電力川内原発1号機(鹿児島県)は1984年7月4日に営業運転を始めたので、運転開始から30年になります。
原子力規制委員会は2日、定例会合を開き、再稼働に向けて現在進められている審査が終わった後に、長期運転による機器や設備の劣化評価についてまとめることを決めました。
法令上、新規制基準適合性審査の”工事計画認可”が確定された後、事業者自らが高経年化技術評価を行い、今後10年先までの保守管理方針を定め、保安規定に反映されることになっています。
法令上はともかく、原子炉は中性子のアタックを受けるので鋼板の劣化(=中性子照射脆化=脆性遷移温度上昇)が生じます。原子炉の寿命は当初30年(原子炉内装着のテストピースは30年分)と考えていた筈なのに、それを一挙に40年に延長するに当たって、強度をどう見極めるのか、見極める合理的な方法があるのかが問題になります。
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川内1号機の劣化評価は審査後 運転30年迎え規制委
共同通信 2014年7月2日
原子力規制委員会は2日、定例会合を開き、近く運転開始から30年となる九州電力川内原発1号機(鹿児島県)の長期運転による機器や設備の劣化評価について、再稼働に向け現在進められている審査が終わった後にまとめることを決めた。
川内1号機は1984年7月4日に営業運転を始めた。規制委は運転開始から30年を超える原発に対し運転を続けても機器の安全性などに問題がないか評価するよう求めているが、規制基準に適合しているかどうかを確認する審査が終了して原発の耐震工事などの対策が確定しないと、評価は難しいと判断した。