5日、郡山市で開かれた環境放射能除染学会と環境省が主催の「放射能除染のための国際シンポジウム」で、環境省の審議官が、政府が目安としてきた空間線量「毎時0.23マイクロシーベルト」について、「丁寧な説明がなく言ってきたが、「毎時0.23マイクロシーベルトではなく、年間1ミリシーベルト以下が長期的な目標だということをしっかり伝えていきたい」と述べたということです。
毎時0.23マイクロシーベルトは2ミリシーべルト/年に相当し、これは自然界のベース線量が1ミリシーベルト/年あるとして、それに福島原発事故による「追加被曝線量」を1ミリシーベルト加えて2ミリシーベルト/年にしたもののようです。そもそも日本ではそれほど自然界の空間線量は高くない(0.43ミリ程度)のに、勝手に2ミリシーベルト/年にしたことの誤りを認めた発言と思われます。
極めて当然の発言ですが、政府側がこの時点でそれを口にしたのは、国際会議であることを考慮して体面を取り繕ったのでしょうか。
であれば年間20ミリシーベルト/年※という桁外れの高レベルを特定避難勧奨地点の限度にしている現状を、直ちに是正する必要があります。
であれば年間20ミリシーベルト/年※という桁外れの高レベルを特定避難勧奨地点の限度にしている現状を、直ちに是正する必要があります。
(※ 原発労働者が白血病を発症し労災認定を受けている線量に匹敵)
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「年間1ミリシーベルトこそ長期目標」 除染シンポで環境省
福島民友ニュース 2014年7月6日
環境放射能除染学会などは5日、郡山市で「放射能除染のための国際シンポジウム」を開き、参加者が県内で進められている除染の課題や今後の方向性について考えた。
シンポジウムは同学会と環境省の主催。はじめに、平岡英治環境省大臣官房審議官が登壇し、県内で行われている除染の状況を説明。除染後の目標値とする年間追加被ばく線量「1ミリシーベルト」を達成するため、政府が目安としてきた空間線量「毎時0.23マイクロシーベルト」について、平岡審議官は「丁寧な説明なく言ってきた経緯があり、国も反省しなくてはいけない」と説明。その上で「毎時0.23マイクロシーベルトではなく、年間1ミリシーベルト以下が長期的な目標だということをしっかり伝えていきたい」と述べた。
また計画に基づいた除染終了後、さらに必要箇所を除染したり、継続的なモニタリングや住民の個人線量の把握、健康相談などを行う「フォローアップ」の重要性を強調。「復旧・復興と除染の取り組みを連動し、除染から復興へという流れをつくっていく」と述べた。