2014年7月5日土曜日

大熊町には戻れない 野上一区が町に宣言文書

 福島県大熊町の野上一区の木幡仁区長は3日、同区の除染は容易でなく、高い放射線量の土地で暮らすことはできないとして「野上一区住民は町に帰らない」と宣言しました
 そして「帰らない人への支援の形を早く決めてもらわなければ困る。70歳を超えたわれわれには時間がない」などと述べました
 
 因みに大熊町の空間線量は、平成25年9月(最新公表データ)時点で、
MS宅入口      54μSv/hr = 473ミリSv/年
ポポロJR跨線橋  44μSv/hr = 385ミリSv/年
佐久間GB場 .   36μSv/hr = 315ミリSv/年
K宅前         30μSv/hr = 263ミリSv/年
などとなっていて、とても帰宅できるような値ではありません。
           (註. μ:マイクロ  Sv :シーベルト)
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「大熊に戻らない」 野上区が町に宣言文書
福島民報 2014年7月4日
 大熊町の野上一区の木幡仁区長は3日、帰還困難区域である同区の除染は容易でなく、高い放射線量の土地で暮らすことはできないとして「野上一区住民は町に帰らない」と宣言した。同日に会津若松市の大熊町役場会津若松出張所を訪れ、宣言文書を鈴木茂副町長に手渡した。
 
 木幡区長は、避難している同市の松長近隣公園仮設住宅で記者会見し、「帰らない人への支援の形を早く決めてもらわなければ困る。70歳を超えたわれわれには時間がない」などと主張した。
 全国に避難している同地区の住民約200人が住む全60戸に、宣言を記した文書を6月に送付し、十数戸から賛同を受けたといい、「異論や意見があれば連絡するよう書いたが、明確な反対はなく了解を得たと判断した」と話している。