原子力規制委員会は1日、再稼働の安全審査をしている四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)を現地調査し、構内の岩盤などを見て回りました。終了後、島崎邦彦委員長代理は「岩盤は非常に固く、良質で安定している。課題や気になる点はなかった」と述べました。
現地調査は昨年10月に続き今回が2回目です。
四電は、地震への検討不足を指摘され、「基準地震動」を今年5月に570ガルから620ガルに引き上げました。(ガルは加速度の単位)
島崎委員長代理は「地震動が今後の課題」としました。
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伊方原発現地調査 掘削試料丹念に確認
読売新聞 2014年07月02日
◇規制委・島崎氏「岩盤は安定」
四国電力が再稼働を目指す伊方原子力発電所3号機で1日、現地調査を行った原子力規制委員会。地震や津波対策の安全審査の一環で、原発が立つ地盤の地層を見た島崎邦彦・委員長代理は「岩盤は非常に固く、良質で安定している。課題や気になる点はなかった」と高く評価した。(梶原善久)
島崎委員長代理や規制庁の担当者ら18人は、最初に1、2号機の取水口近くに露出している岩壁を、足場の上から視察。原発が立つ場所と同じ「緑色片岩へんがん」で、四国電力の担当者は、地下深くでできた極めて固い岩盤だと説明した。地層が水平のままで、地震などの大きな変動がなかったという。島崎委員長代理らは、岩をハンマーでたたいて硬さを確かめ、写真を撮っていた。
構内の体育館では、敷地内で行ったボーリング調査で掘り出した地質の試料(長さ約1メートル、直径5~9センチ)約400本を調べた。3号機建設前の1982年に調査した分と、2012年に地下2000メートルに地震計を設置したのに伴って出た分の2種類あるという。ほかに、宇和盆地(西予市)の火山灰試料を調べ、火山の影響評価についての説明を聞いた。
島崎委員長代理は調査終了後、報道陣に「地盤の活動性について気になることはなかった」と述べた。