2014年6月19日木曜日

環境相発言で中間貯蔵施設の候補地調整が一層困難に

 中間貯蔵施設をめぐり石原環境相が「最後は金目(かねめ)でしょ」と発言した問題、政府が県、建設候補地の大熊、双葉両町と進める調整は一層困難になることが確実になりました
 
 これまでの住民説明会では建設用地の補償方針などに住民の不満が噴出し、今後は住民の要望に対し、政府が具体的な回答を用意できるかどうかに焦点が絞られたのですが、石原氏の発言によって地元に配る交付金や住民への補償など額の「落としどころ」が見つけにくくなりました。
 
 政府が目標とする来年1月の施設への搬入開始は絶望的な状況です。
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環境相発言で中間貯蔵施設の候補地調整が一層困難に
福島民友ニュース 2014年6月18日
 (福島)県内の除染で出た汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設をめぐり、石原伸晃環境相が「最後は金目(かねめ)でしょ」と発言した問題を受け、政府が県、建設候補地の大熊、双葉両町と進める調整は17日、一層困難になることが確実な情勢となった。
 
 県は「国に対する住民の不信感がより増大した」との見方を強め住民感情の急激な悪化により、建設受け入れの是非を判断する障壁がさらに高まった格好だ。
 住民説明会では政府が示した建設用地の補償方針などに住民の不満が噴出し、溝の深さが露呈した。今後は住民の要望に対し、政府が具体的な回答を用意できるかどうかに焦点は移る。
 ただ、建設受け入れを前提に国が地元に配る交付金や住民への補償など、金銭が絡む問題は石原氏の発言問題によって政府、地元の双方で「落としどころ」を探るための難しい対応が迫られる。
 納得できる回答を政府が示さなければ、政府が目標とする来年1月の施設への搬入開始は絶望的な状況に陥ることは必至だ。施設建設が延期された場合、汚染土壌などの仮置き場の確保はより難航し除染の遅れが深刻化して本県復興が停滞する恐れも出てくる。